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あの日のかな。それともその日のやつかな。

大好きな大会であるM-1グランプリの感想を今年も書きます。
大前提、全ての芸人リスペクト。

1. インディアンス (敗者復活枠)

敗者復活戦の放送もリアルタイムで観ていて、公式サイトを使って各コンビに自分も点数をつけていたわけだけど、実はインディアンスは15組中15位だった。ツッコミのきむが所々でめっちゃ笑ってたのとか、ガッツリ対戦相手の「シュウペイです」やっちゃったのとかが個人的にすごく気になってしまった。

そういうバイアスもあって決勝でもそんなに面白いと思えなかったっていうところ。きむの笑いはだいぶマシにはなっていたけど。

あとはそもそもこのネタ動画とか劇場で何回も観たことあったってのもあったんかなあ。

2. 東京ホテイソン

低めの順位に落ち着いてしまっていたけど、おれは面白かった。ショーゴのつっこまれた時のとぼけ方が好きなんだよな。たけるがうるさくツッコんでるときにショーゴの方見てみると余計面白くなってくる。

というかショーゴだけじゃなくてたけるも終始表情豊かで二人とも漫画みたいだわ。いい意味で。その空気感がいい。

3. ニューヨーク

1ST ROUNDで一番好きだった。最終決戦行けなかったのが残念でしょうがなかった。
まず最初の「それでは爆笑エピソード2.3発ほど」っていう掴みが好き。発言自体も面白いけど、声色・表情・仕草の全部丁度よかった。

細かい犯罪盛り込んでいくっていう発想も好きだった。誰も傷つけないコンテンツは今の時代に一番合ってるし、なんなら不特定多数に見られるお笑いはそれが正しいのは間違いないと思うけど、そういった価値観が普及したからこそ、その枠組みから外れるという分かりやすくてシンプルなボケとして成立しているという絶妙な感じ。

審査員(誰か忘れた)が嶋佐のボケ方がナイツ塙に似てるって言ってたけど、その感じも好きだった。多分このネタは、なんてことない文章の中に次々と細かなボケを淡々と盛り込んでいくっていうボケのスタイルで、一個一個のしょうもないくらいのボケがテンポよく流れていく雰囲気が好みなんだよね。

無料で漫画全部読めるサイトのくだりとか好き。「マッチングアプリで出会った人妻とチャリでニケツしてた」って文章面白すぎるやろ。

4. 見取り図

見取り図は去年のネタ(褒め合い)が超好きで、彼らはワードセンスが強いコンビだと思ってるからあれが最も良さが出るネタだと思ってた。だから今年去年より面白くなるんかなあって少々疑ってたけど今年も面白かった。なんか貫禄出てきたな。ドンキーコングのくだりが一番好きだった。というか今年はリリーが変な攻撃してくるくだりが全部良かった気がする。

5. おいでやすこが

1st ROUNDの1位だったわけだけど、おれはそんなにハマらなかったな。いや確かにかなり面白いんやけどね。自分の中で、ニューヨークは超えんなあって思いながら観てた。それで会場が大盛り上がりだったから、少し心が落ち着いてしまった。飲み会で自分が酔ってても自分より断然酔ってる奴見ると自分が冷める、あの現象。

スタイルとしては、KOCのにゃんこスターを思い出した。いや芸の洗練され具合は圧倒的においでやすこがなんだけどね。勢いでかっさらってくのは生で観た方が面白いんやろうなあ。

6. マヂカルラブリー

3年前に決勝で最下位をとってしまっても自分らのスタイルを全く曲げずに優勝するっていう。かっこよすぎやろ。

・1本目(高級フレンチ)

野田のぶっ飛んだボケをただぶっ飛ばすだけじゃなくて、冒頭で教えられたマナーに対して伏線回収のように繋げてたのが良かった。そのおかげでネタに厚みが出てたと思う。マヂラブがM-1で評価されずらかったポイントを、これまでの自分たちの個性を崩さずに克服していた感じがする。

野田はどうしてあんなに絶妙に面白い動きができるんだろう。高級フレンチに歩いて入店するとき、歩いてるだけなのに面白いもんな。

・2本目(つり革)

はじめの電車に揺らされてる動きだけで面白かったし、村上の「まずこれ何線なの」っていう良いツッコミも相まって一気に引き込まれた。もうあとはわけわからんけどおもろい。村上が説明してくれるとはいえ、体一つであれだけぶっ飛んだシチュエーションを観客に分かるようにしかも面白く表現できるのはシンプルにすごい。

7. オズワルド

去年のネタの方が好きだったな。伊藤は真顔で冷静に突っ込んでもらうのがおれは好きで、今年は全体的に激しめのツッコミだったから。去年のも終盤は激しめだったけど、前半の静かさがベースになってたからそういう展開として楽しめた感じ。ところどころ面白いとこあったしただ単に好みの問題かな。話聞いてる時ずっと口開いてるってくだり好きだった。

8. アキナ

楽しみだったからこそ少し残念だった。山名のキャラがしっかり活きるようなネタだったとは思うんやけど、展開がのっぺりしてたのかな。普通のネタ番組で見たらおもろ〜ってなってたと思うけどね。

9. 錦鯉

「レーズンパン」を最初の2回聞き取れなくて何言ってんのとなってしまっていた。でもそれ分かった上でもう一回見ると「レーズンパンは見た目で損してる」という謎のフレーズがじわじわツボにはまってきておもろくなった。絶妙よな。

あと彼らの年齢がネタをより面白くしてる。いい歳した人のネタにしてはしょうもなさすぎなんよ。(褒め言葉)

10. ウエストランド

井口の拗らせを笑いにするというネタだろうと思うんだけど、その拗らせに個性がなくて面白くなかった。可愛くて性格いい子なんていないとかギャップ萌えのくだりとか。こういう拗らせ系のダークな笑いの面白さは共感「できない」ことがポイントだと個人的には思うし、「こういうやついるよな〜」と感じてしまうとただのその辺の拗らせた人の話聞いてるみたいで冷めちゃう。それでいくと「お笑いは復讐」とかそういうマニアックな拗らせをもっと深掘りして欲しかった。

おまけ: 敗者復活戦で投票した3組

・キュウ

まじ好き。このネタ大好き。だって、ゴリラであいうえお作文したからってそこまで怒らんでも良いやん。

このネタといい、ミルクボーイといい、ナイツの「俺さ東京さ行くだ」といい、意味不明な怒りみたいなネタにめっぽう弱い。

・からし蓮根

15組の中で一番安定してて面白かった。人力の換気の後の伊織の愛想笑いツボった。来年再来年が楽しみ。

・滝音

ツッコミの発声が少し胡散臭く感じたのと序盤の変なフレーズ(サファリファンタジーとかサプライズフィニッシュ)があんまりハマんなかったので微妙かな〜と思ってたけど「ババアのハンプティーダンプティー1ダース」と「バンプとハンプのキモミルフィーユ」がハマったので結果満足した。

他のコンビだとコウテイが面白かった。嫁ちっちゃいくだりとか九条の脇から下ちゃんが顔出すのとかめっちゃ面白かった。けど、九条のボケパートがそんなにで、やっぱりずっと下ちゃんがボケの方が良いなって思ってしまう。

ちなみに当日はハマんなかったけど翌日以降一番たくさんネタ見直してるのはランジャタイ。一番口ずさんだ言葉は「欽ちゃん」と「仏が沼に嵌ったよ」。全く気づいていなかったが、おれの中では彼らが優勝していたのかもしれない。

こんだけ感想書けちゃうくらい今年も超楽しめました。やっぱりM-1は最高だね。来年も楽しみ。おれもまた漫才やりたいな。

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