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牛肉麺絵日記 17/100杯目    老王紅焼牛肉麺(台湾・台北)4/17/2013

スケッチー16

牛肉麺屋さん巡り17日目。2013年4月17日火曜日。(台湾・台北)
今日はMRT古亭駅周辺を歩いてみようと思い家を出た。古亭駅は台北中心から南西に少し離れた街。どちらかというと住宅が多く、ひっそりとしている。書道用具やさんや美術道具やさんが数軒並んでいる。

昨日台湾の人と牛肉麺について話していると、昔台湾には牛肉を食べる風習がなく、比較的に牛肉食は新しい台湾食文化で、食べ始めたのは日本が統治していた時に日本人が広めたという説があるようだ。台湾には豊富な海産物があるし、農業も盛ん。なるほどそうかもしれないなと思う。牛肉麺屋さんがよく黄牛使用と看板を張り出しているのを見て、数年前にマーヴィン・ハリスというアメリカの文化人類学者の文化唯物論の本を読んだことを思い出した。著書の中で、インドで牛肉食を禁じられるようになったのは、農耕に必要な黄牛・cattleが食料になり収穫量が下がると国が不利益を被るので牛を神聖化し、牛食を禁じるようになったと書かれていた。南インドの土地は非常に硬く、足腰が強い黄牛なしでの耕作は非常に困難らしい。台湾でも牛は耕作に必要で大切にされていたので牛食をしなかったようだ。食文化の変化は早い。日本では、明治以降牛肉が食べられ始め、直ぐに牛肉食が根ずいている。ちなみに昔読んだ本によれば、諸説あるけど、明治の初め横浜で熊八さんが外国人のお客相手に牛鍋屋を開いたのが牛肉料理店のはじまりで、最初はゲテモノときみわるがられたけど、漂う牛肉の良い香りに惹かれて一人・また一人と客が増えて、瞬く間に繁盛したらしい。食文化や食習慣の変化に、時間はそれほど必要ではないらしい。

しっとりと静かな住宅地を歩いていると、牛肉麺屋さんの大きな看板があった。老王紅焼牛肉麺。今日はここでいただいてみようとドアを開けた。

時間が早いせいか店内にお客さんは居ない。奥で子供が遊んでい他のでトイレの場所を聞くと丁寧に連れて行ってくれた。優しい子供だ。紅焼牛肉麺のスパイシーを注文。ビールをもらって1口。麺は直ぐに運ばれてきた。

ほのかにカレーの香り。マレーシアの麺を思い出す香りがする。八角は効いていない。牛骨スープは白濁していて少し甘めでマイルド。美味しい。麺は中平麺で腰なあまりない。ゴロゴロと切られた牛肉は柔らかく、何処と無くタイ料理のような雰囲気。お店の奥さんも何処と無くタイ?エスニックな雰囲気。旦那さんは厨房の外で炊き上がったスネ肉を切り分けている。

これは台湾料理だろうか・・。まっいいか 久しぶりに台湾料理以外の料理を食べた気がする。いいお店なので、また来たいと思った。

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