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Hubsのアート系ワールド(Scene)紹介

この記事は、Hubs Advent Calendar 2020 2日目の記事です。

昨日の記事は私の「2020年のHubsふりかえり & Hubs Advent Calendar 2020について」でした。いきなり長めの記事を書いてしまったので、ハードルを下げるために2日目はゆるふわで行きたいです。

Hubsのアート系ワールド(Scene)紹介

この記事では、Hubsで体験できるアート展示系のワールドをいくつかご紹介します。Hubsでどれだけ表現ができるか知るのに最適な物が多いです。
Hubs Advent Calendarを告知したときに、失禁研究会のふぁるこさんから「かっこいいワールドとかエモいアバターとか作れるのかな〜」と言われていたので、その回答にもなっています。

さて、他のVRサービスに慣れている方に分かりやすいようHubsで作れるVR環境のことを「ワールド」と呼んでいましたが、Hubsではこれを「シーン(Scene)」といいます。

分かりやすいよう、VRChatでの関係と並べてみます。

【VRChat】「ワールド」から生成した「インスタンス」にみんなで入る
【Hubs】「シーン」から生成した「ルーム」にみんなで入る

用語は違えどよく似た概念なのがわかると思います。ただ、VRChatなどでは別のワールドに行くときはインスタンスごと移動するのに対して、Hubsでは同じルームの中でシーンを切り替えられます。これは、ソーシャルVRの中では珍しい機能だと思います。

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Hubsでは、シーンを体験するには必ずルームが必要です。従って、本記事では「シーンを使っているルーム」をご紹介することになります。ただし、面倒なので以降は「シーンを使っているルーム」のことも「シーン」と呼んでしまいます。

HUBS FOR CULTURE

Hubsでアート展示などをしているシーンを集めたリンク集的なシーンです。2020年12月1日時点で32個のシーンが紹介されています。本記事で扱うシーンの多くは、ここから飛べるものです。

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HUBS FOR CULTUREは、ウクライナのNikita Khudiakov氏が主催するプロジェクトで、Hubsの文化的利用事例のキュレーションや国際的コミュニティの形成を目指しています。

Apart: Posters from a Social Distance (by Paradowski Creative)

初日の記事でもご紹介した、ソーシャル・ディスタンシングがテーマの美術展です。入ったロビーのところから、本物の美術館さながらの雰囲気で圧倒的な完成度の高さを誇ります。照明効果マシマシに見えますが、影などはテクスチャにベイクされているので見た目ほど重くはありません。

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展示室はテーマごとに10部屋あります。それぞれ趣向が凝らされているので、ぜひ一周してみましょう。透明なシャボン玉を(おそらくParticle Emitterを使って)たくさん浮かせるなど、技術的にも学びが多いです。

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ON THE OTHER HAND (by Martina Menegon)

見渡す限り手のワールドとしか表現できないです。インタラクティブアートが専門のMartina Menegon氏が作ったインスタレーションで、身体をVR空間中に風景として配置することで“keep in touch”を表現したもののようです。

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なお、シーンの中心部には4種類の手の形のアバターがあり、"use avatar"ボタンを押すことで自分も手の姿になれます(VRChatのアバターペデスタルのようなものです)。手になりたいという人はぜひ行ってみてください。

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THE CIRCLE (by UXR.zone)

入室するといきなり陽気なEDMが流れ始めることから分かりますが、VRでクラブが体験できるシーンです。シーン全体がワイヤーフレーム調のサイバーな見た目で統一されており、更にアニメーションが駆使されていてなかなか見応えがあります。

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公式サイトが消えているため周辺情報からの推測になりますが、UXR.zoneは分散型のソーシャルVRを目指したプロジェクトのようです。公式アカウントでは、実際にDJイベントを行っている様子が投稿されています。

UXR.zoneは、これ以外にも音楽イベント用とおぼしきシーンをいくつか公開しているので、雰囲気が気に入った方は回ってみてください。

Ascension Gallery Yalo (by Yalo)

ウクライナのアーティストAleksey Yalovega(Yalo)氏の作品を展示したシーンです。Yalo氏の作品と、それを配置する空間で構成されています。作品を並べるだけなら普通のポートフォリオサイトでもできますが、3次元の空間に展開されると、氏の世界観や作品の見方がより伝わってくるように感じました。Hubsを使えば、個人が美術館や個展を簡単に持ててしまいます。

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U::R::HERE OFFICIAL (by Max Krieger)

Y2K Aesthetic という1990年代のアートジャンルに特化したギャラリーです。こちらも展示空間自体が非常に気合の入ったもので、曲線を基調にシンプルな色調で統一された未来感のあるデザインになっています。展示場の作者はゲームデザイナーのMax Krieger氏です。

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展示内容としては、実際に90年代に流行ったテクノロジーや製品、キャラクターや、ここ数年のY2Kをテーマとした作品(neo-y2k)などです。3Dの作品を場所や設置方法の制約なしにたくさん展示できるのも、VRならではですね。日本人にとって馴染みがある展示物もたくさんあるので、じっくり回ると発見があって楽しいです。

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SONY AIBO(初代)

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Serial Experiments Lain

LAYERING CORPUS MMAC 1 (by Malitzin Cortés)

入った瞬間に不気味な感じ音楽が流れ、鍾乳洞のような感じのピンク色の洞窟の中にいる状態から始まります。ここだけ見るとホラー系のシーンなのかと思ってしまいますが、そうではないので安心して洞窟を進みましょう。

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このシーンの正体は、アーティスト・音楽家のMalitzin Cortés氏の作品をメキシコの美術館 Museo Morelense de Arte Contemporaneo (MMAC) がオンラインで公開したものです。氏がアンビエントミュージックを得意とする音楽家ということもあり、このシーンの各所には14個もの音源が散りばめられ進んでいくとともに空間音響が変化するのを体感できます。

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空間を進んでいくことによる視覚効果と音響がマッチしており、独特の世界観に浸れるシーンだと感じました。なお、洞窟を全て抜けると折れ曲がった管状の全体像が見られます。この形をどうやって着想したのかも気になるところですね……。

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Gekko - Meditation Room (by Enchan)

HUBS FOR CULTUREでは紹介されていませんが、せっかくですので日本製のシーンもご紹介します。Hubsのオンラインハッカソン「VTech Challenge 2020」で見事最優秀作品に選ばれた、Narratify co., ltd. 遠藤紘平(Enchan)氏の瞑想ルームGekkoです。

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Gekkoは、ろうそくなど一点を見つめて行う「トラタカ瞑想」を気軽に体験できるシーンです。本堂と呼ばれるメインの場所は小さな1つの部屋ですが、その中にろうそくの光のゆらぎ・風に揺れるカーテン・心地よい空間音響などたくさんの工夫が詰め込まれています。日々の喧騒から離れて落ち着きたいとき、ふと訪れて心を休ませたくなる場に仕上がっています。

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Gekkoでは非常に丁寧なチュートリアルも見どころです。部屋同士をクリック操作でワープ移動しながらHubs/Gekkoの使い方を学べる親切設計になっています。

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おわりに

Hubsで訪問できる美しいシーン・かっこいいシーン・不思議なシーンなどの数々をご紹介しました。

ヘッドマウントディスプレイをお持ちの方は、ぜひVRモードで体験してみてください。圧倒的に没入感のある体験ができると思います。ブラウザはPCのVRならFirefox、Oculus QuestなどスタンドアロンVRならFirefox Realityがオススメです。

そして、シーン制作にご興味のある方へ。Hubsでは、SpokeというWebベースの専用ツールでシーンを作成します。使い方はUnityライクですので、VRChatやclusterのワールド制作をされてきた方なら問題なく使えるでしょう。Webベースとはいえ様々な機能があり、本格的なVR環境も実現できるのは今まで見てきたとおりです。

Spokeについては、Hubs Advent Calendarの7日目で@kamimi01さんがベーシックな使い方を書いてくださいました。

明日3日目の記事は、Gekkoを生み出したえんちゃんさんの「つくりたいものをつくって伝える方法」です。


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オタク