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牡蠣牡蠣牡蠣牡蠣牡蠣牡蠣牡蠣牡蠣!!!!!!!!

タイトルが騒がしくてすみません。牡蠣小屋で食べた牡蠣がとっても美味しかったんです。念願が叶ったんです。

前々から両親には話していた。牡蠣が食べたいと。スーパーの牡蠣ももちろん美味しいが、牡蠣小屋の牡蠣も食べてみたいと。

だがご存知の通り、牡蠣は味は美味しいが値段が美味しくない。スーパーの牡蠣も2つ3つでけっこうするのに、食べに行ったらきっともっとするだろう。という理由でなかなか行く機会がなかった。

が、この間改めてお願いしたらOKが出た。っしゃ。旬の牡蠣を味わい尽くしたるわい。

🦪🦪🦪

というわけで土曜日の昼、父と母と私の3人で(妹は友人と遊んで来ると言っていたのでついてこなかった)電車に乗って街の中の牡蠣小屋へ。

朝ごはんはmiinoしか食べていない。これでいいのだ。特別なものを味わい尽くすには、朝ごはんがお菓子でもいいのだ。

お店の中に入り、 さてどんな牡蠣を食べようかと迷いに迷う。

店員さん曰く、蒸し牡蠣がおすすめらしい。それでは、と蒸し牡蠣を頼む。

その量なんと2kg。2kg?3人で2kgも牡蠣を食べられるの?こんな贅沢があっていいの?

良いのだ。何故ならここはスーパーではなく牡蠣小屋だから。牡蠣を2kgも食べたところで、誰も文句は言わない。お店が喜ぶだけである。

頭の中でバカボンみたいな(?)やり取りをしてしばらく待っていると、バケツに入った大量の牡蠣がやってきた。

わあああああっ!!

牡蠣だ!!目の前にどんどん牡蠣が並んでいく!!何個あるんだろ!えーと、いーち、にーい、さーん…あれ?今何個だっけ?なんか増えてるんだけど。あれ?あれ?

とバグり始めたところで蓋が閉まってしまった。

🦪🦪🦪

烏龍茶を飲みながら、ボーッと店内の音に耳を澄ます。この時間も好きだ。

キッチンから聞こえてくるガチャガチャという音。たまにタイマーが鳴ったり、注文が入ったりと音だけで忙しい。

BGMはあいみょんとか、あいみょんとか、あいみょんとかが流れていた。お店の人があいみょんのファンというわけではない。私が覚えている店内BGMがあいみょんしかない。

どこかの席から、ジョッキをぶつけているであろう音がする。お昼から飲み会か。いいね。いいですね。20歳ではないのでテキトーなことしか言えない。

と、また店員さんが来て蓋を開け、並べられた牡蠣を次々とひっくり返していく。「このまま4分お待ちください」とのことだ。

先ほどまではあまり気になっていなかったが、あと〇分と言われると途端に牡蠣が気になってソワソワしてしまう。まだかな、まだかな、と何回も時計を確認してしまう。

楽しみなことが目前に迫っていると落ち着かなくなるのは、人間の性なのだろうか。夢の国へ遊びに行く前日の夜は眠れないみたいな、そんな感じ。

🦪🦪🦪

いよいよこの時が来た。店員さんが蓋を開け、ナイフで殻を開け、牡蠣の中身をひっくり返す。殻を開けてからひっくり返す時の『カシュ』『コシュ』という音が心地よい。

当たり前といえば当たり前だが、牡蠣にも個性があるらしい。丸っこくて下の方がぷっくりとしたもの。決して大きくはないがそれで身の詰まっていそうなもの。細身なもの。

今ならフェリシモの『もしかして、牡蠣ってかわいいのでは』という疑問が分かる気がした。いや、分かる。なんなら私もあのクッションが欲しい。おうちでぷっくり牡蠣を愛でたい。

ねえ見てよこのぷっくぷくの牡蠣を。どっからどう見ても身がギュッと詰まってて美味しそうじゃん?

ねえ、そうだよね?そうだと言え言わないと無言でアツアツぷりぷりの牡蠣を口に突っ込んで口の中をカッキカキにしてやるぞ。

スーパーのものとは違う身の詰まり方。なんというか、むちむちむぎゅっとしている。磯の香りがむわわんと広がるのだ。殻に残ったお汁も当然の如く啜る。ほんのりとあさりの酒蒸しを感じた。

2kgの牡蠣は、あっという間になくなってしまった。あんなにあった牡蠣が、今は殻のみになってバケツの中に乱雑に入っている。

なんだこれ。なんだこの切なさ。美味しいものを食べ終わった時には毎回感じてるけど。今回の切なさは特別だ。

あなたの切なさはどこから?私は2kg牡蠣から。2kgの牡蠣の殻から。

さあ皆の者、牡蠣を食べに行こう。牡蠣は冬が1番ぷりぷりで美味しいからね。食べよう。食べようよ、牡蠣を。