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4年住んだ街で商店街のロゴマークを作らせてもらった話

2020年3月の末日頃に就職で引っ越してきた竹ノ塚。ここから僕の東京ライフは始まった。まさに始まりの街である。

新卒時に就職した会社の最寄り駅が人形町駅だったため、アクセスしやすい家賃が手頃な物件ということで、内見もなしに竹ノ塚の今の部屋に決めた。

アクセスと家賃の条件に一致した部屋があったからという理由で、たまたま行き着いた街だ。何の情報も調べずに竹ノ塚に決めた。

部屋を決めてから知ったのだが、何やら「竹ノ塚」はあまりいいイメージがない街らしい。

よくないサジェスト

Google検索したら「やばい」では物足りず「スラム街」までもサジェストで出てくる始末。治安の悪さを示す最大級の例えである。

東京で出会った人たちに竹ノ塚住みだと言うと、悪い意味で認知していることが多い。

だが実際に住んでいて治安の悪さを感じることはない。多分本当に治安が悪かったのは、ずっと昔のことで、今は名残で言われているのだろう。

実際はスーパーやコンビニ、飲食店が多かったり、何かと便利な東武伊勢崎線を利用できたり、埼玉県草加市の竜泉寺の湯に行きやすかったりと住みやすいいい街である。争いごとも見たことがない。

そんな竹ノ塚に住んでもう4年になる。4年住むと割とたくさんの変化があった。

上京した当日に引っ越し作業の手伝いで竹ノ塚まで来てくれた父母と行った思い出があるイトーヨーカドーが閉業したり、近所のセブイレのバンギャみたいな店員さんがいつの間にかいなくなってたり、一生開かない踏切が撤去されたり、質素だった駅前に商業施設ができたり、買う予定もないのによく足を運んだABCマートがなくなってたり、、、

気づけば4年前とは違う景色になっていた。

そして、昨年頃から行きつけの喫茶店ができた。

「おとだま」という駅から徒歩1分ほどにある喫茶店だ。

おとだまさん

住み始めた当初から、気になっていたが結局行けずじまいになっていた喫茶店。ふとした時に勇気を出して入ってみた。

最初来店した時、若い女性の店長さんが店を回していて驚いたのを覚えている。老夫婦が経営している喫茶店だと思っていたので、余計驚いた。

お店のお客さんとよく話す、コミュニケーション上手な店長さんで1人でコーヒーを飲んでいる僕にも話しかけてくれた。話をしていくうちに、なんと同い年であることがわかった。

まさに蒼天霹靂である。

まさか自分と同い年の人で喫茶店を経営しているだなんて。尊敬でしかない。八村塁が同い年だと知った時以来の衝撃を受けた。

そんな尊敬できる店長さんの喫茶店は、気づけば僕の行きつけになっていた。

通っていく中で、ありがたいことに名刺やWEBサイトの作成を任せてもらった。作成したWEBサイトはぜひみていただきたい。

竹ノ塚に訪れた際はぜひ立ち寄ってほしいお店である。どれの料理やドリンクも美味しいがプリンが特に美味しいので食べていただきたい。

ここでタイトルの話へ。

今年4月頃、おとだまさんが加入する、「竹の塚西口駅前中央通り商店街」のロゴマーク作成のお話を店長さんから頂いた。商店街に加盟していることを示すため、そして加盟店同士の結束強化のためにロゴマークを作ろうと、商店街の集まりでなったとのこと。

これは非常に嬉しかった。商店街の顔となるデザインだ。

そんな大事なものを作らせてもらえるなんて光栄極まりない。4年住み、愛着が湧いた街に、自分が考えたロゴマークを残すことができる。

物語っぽくていいね!

そう心で叫んだ。

とはいえ、いいものを作らないと意味がない。嬉しい反面、プレッシャーもあった。商店街の方々が納得いくものを作らないといけない。

まずは状況の整理から。

竹の塚西口駅前中央通り商店街は駅西口すぐの通りにある。

だいたいこの範囲

おとだまさん含め、せんべい屋さんや花屋さん、化粧品屋さん、不動産屋さんなどがいろんな業種のお店が加盟している。

この通り沿いに商店街の加盟店が出店している。ザ・商店街という感じではない商店街だ。

割とお任せで作らせてもらえる感じで依頼を頂いたが、さて、どうしよう。どんな意味や想いをカタチにすべきか。

話を頂いてから家で黙々と考え込んでいたが、アイデアが出ない。なので、外へ出て、イメージを膨らませることにした。

アイデアは移動距離に比例する。

とフランスの哲学者ジャックデリダさんも言っていたみたいだし、従ってみることにした。

そして、3分ほど歩いたところで見つけ出した。

これだ。

今まで気づかなかったが、駅を出て大通りに向かうと、電柱が特徴的な形をしていることに気づいた。

刻まれた「中央通り」の文字。ここが竹の塚西口駅前中央通り商店街の入口になっていた。

これを起点にカタチ作ろう。そう決めた。単純な僕はそうするしかないと考えを決めた。

移動距離は割と少なかったが確かにアイデアに比例した。偉人の名言は頼った方がいい、と学びになった瞬間でもある。

そして完成したロゴマークはこちら。

あの日気づいた電灯をモチーフしたロゴが出来上がった。

電灯を入口として広がる商店街へのワクワク感と電灯を入口に商店街の入口が広がっていることの認知を広めたいという想いをカタチにした。

ステッカーにするとこんな感じ

無事に商店街の方々からOKが出て、納品へと向かうことができた。採用されなかったらどちゃくそに落ち込んでいたと思うので、めちゃくちゃ安堵した。

店長さん、まじありがとう!こんないい経験させてくれるなんて、一生頭が上がらないし、足を向けて寝られない。一生金を落とします。

10月になると、納品されたステッカーが続々と加盟店さんに貼られだした。

昔、機種変更しに行ったソフトバンクさんにも
よく食べにいく日高屋さんにも
駅前の時計屋さんにも
未だ行けてない居酒屋さんにも
化粧品屋さんにも
もちろん、店長さんのお店にも

テンション上がって撮りすぎてしまった。幸せ〜な話である。

地元を出て初めて住んだ街、竹ノ塚。会社に通いやすく家賃が安いいう理由だけで選んだ街だが、気づけば4年も経っていた。なんなら四捨五入すればもう5年だ。大学の4年間よりもあっという間に時が過ぎている。

そんな竹ノ塚でカタチあるものを残すことができて、大変光栄で、心躍って、恐悦至極である。

そして、偶然か必然か、僕の家は商店街の非常に近くにある。つまり、外に出ると、ほぼほぼの確率でロゴマークを貼った加盟店さんの前を通ることになる。

コンビニに行く道中、駅に向かう道中、駅から家に帰る道中、ちょっとした外出で僕が作ったロゴマークが目に入る。毎日がいつもより楽しくなった気がする。

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