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にんじんまる
2021年8月14日 08:59
僕にとって、女の子と遊ぶことはいつの間にか容易いことになっていた。けれどそれと同時に、人に対する愛が少しずつ失われていくのにも、薄々気づいていた。だからいつも通り、彼女にも特別な感情は湧かなかった。他の女の子と同じだった。彼女はそれに気づいていて、あの日の夕方、僕の家でテイクアウトしてきたハンバーグ弁当を向かい合って食べていた時に、ふと言った。「君にとって私は、このグリ