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碧棺左馬刻の背中に刺青はあるか

 

最近、ハマっているものがある。
タトゥーシールだ。
お洒落なインスタ女子の手首や鎖骨に、ひっそりと咲く花のタトゥー。
お気に入りの青い花が可愛い。

私は昔から素行の良い子どもだった。
校則違反をしようとしたことも、ピアスを開けたことも、髪を染めたこともなかった。
メイクをして学校に行くのも大学に入ってからだったし、タバコを吸ったこともない。
理由は色々とあるのだが、それはまたの機会にして……。
しかし、そんな私も“悪いこと”に興味はあった。
確か小学校低学年の頃には、ピアスを開けてみたかったし、肩や背中に蝶のタトゥーを入れてみたかったし、大きくなったらバイクに乗りたいと思っていた。
大方、『ルパン三世』の峰不二子をはじめとした、強くてかっこいいセクシーな女性キャラクターに憧れていたのだろうと思う。
その憧れは今も僅かに私の中に残り、それがタトゥーシールという形で私の肌にひっそりと咲いている。

 

さて、そんなタトゥー、つまり入れ墨(ここでは字面のかっこよさ的に、刺青と表現していく)に憧れや興味があるオタク。
そして、職業がヤクザの推し。
オタクがヤクザな推しの刺青について考えないはずはなく。
そんなわけで今回は、左馬刻様の刺青について考えていこうと思う。

 

 

さて、しれっと左馬刻様の名前を出したが、知らない読者もいるかもしれないので簡単に説明しておこう。
碧棺左馬刻は、音楽原作キャラクターラッププロジェクト『ヒプノシスマイク』の登場キャラクターで、ヨコハマ・ディビジョン代表グループ「MAD TRIGGER CREW」のリーダー、職業はヤクザ(火貂組若頭)である。
彼は(、いわゆる“ヤクザ”と聞いてイメージするような)、好戦的で、金と権力と女と酒が好きな男であるが、容姿のガラはあまり悪くない。
身長は186cmと大きく、表情も常に不機嫌そうだが、目を引くのは長い睫毛と(おそらくアルビノであろう)白い髪、そして透き通るような赤い目。

えッあまりにも美〜!

……そんな彼はいつも白のアロハシャツを着ており、胸元こそ大きく開いているが、刺青がありがちな肩周りや背中の肌を拝めたことはないのだ。
果たして彼の身体に刺青は彫られているのか。

 

左馬刻様が刺青をしているか否かは、SNSを見る限りでも意見が分かれているようだ。
ちなみに、刺青あり派のみなさんの意見は、「ヤクザだし、そりゃ入れてるでしょ」「ヒプアニ1話のラップシーンで映った背中の刺青、左馬刻様のじゃない!?」など。
確かにアニメでちらっと映った背中には、ヤクザが好むという和彫りの龍が見えていた。
ただし、その背中が(ヤクザをわかりやすく表すための記号かもしれず)彼のものとは限らないが。
前述の通り、私も他のオタクたちと同様に、「ヤクザといえば刺青」という思考を持っているが、実際はヤクザなら必ず刺青を入れているというわけではないようだ。
組長クラスの御仁でも刺青を好まず入れていないという人はいるらしい。

では、なぜヤクザは刺青を入れるのか。
理由は様々にあるようだが、私が調べたところによると大きく3つの理由がある。
1つ目は、我慢強さの証。
刺青(入れ墨)というのは、文字通り、肌に針を刺してそこに色を入れる。
とても痛い。…らしい。
よって、これに耐えうる根性を持っていることを表すため。
2つ目は、力の証。
ヤクザ稼業にはお務めが付き物だ。
そして、刑務所の中でも弱い者イジメはあるという。
しかし、刺青のある者は、実際にヤクザかどうかは関係なく、やはりいじめられにくい。
よって、刑務所内で他の囚人たちから舐められないように。
3つ目は、覚悟の証。
ヤクザになると決めたからには、もうカタギには戻れない。
その覚悟を、己の身体にも刻み込むことで忘れないように。
と、こんな感じである。

仮に、左馬刻様が刺青を入れているとしたら、その理由は何だろうか。
我慢強さの証として?
…あまり我慢強いイメージはない(キレやすい)が、妹のためにヤクザという道を選び、若頭に上り詰めるだけの根性はあるのだろう。
力の証として?
若頭となった今は、お務めに行ってこいと言われる立場でもないだろうし、何より銃兎さんという悪徳警官さんのおかげで入ってもすぐに出してもらえるだろうから、不要か。
しかし、下っ端の頃に上から勧められて彫ったかもしれない。
どちらも可能性はあるが、個人的には3つ目の理由が左馬刻様には1番当てはまるのではないかと思う。
妹を必ず守り育てるという覚悟、どんなことをしてでも生きていくという覚悟、もうカタギには戻らないという覚悟。
色んな覚悟をその身体に、背中に刻み込んだのだろう。
常にその覚悟を背負って。

 

でも、あんなに綺麗な肌にそんなことする????
血管が透けるような白肌だよ??

……それに、先ほども述べたが、ヤクザだからといって必ずしも刺青を彫っているわけではない。
なんとなく、刺青あり派に傾いている気がしないでもないが、それに完全な賛成ができない理由が上記以外にもあるのだ。

彼は、サウナが好きだ。
ざっと調べてみたが、これがいつから好きなのかはわからない。
ヤクザになる前か、なってからか。
どちらにせよ、刺青のある客に対して、利用を遠慮するよう注意書きをしているサウナは少なくない。
もしも、刺青を入れる前からサウナが好きで、彫ってしまえばサウナに通いにくくなることがわかっていたら、彼は刺青を入れることを選ぶだろうか。
サウナのために刺青を入れていない可能性があるのではないか。
とはいえ、街の人々は左馬刻様を慕っているようだったし、顔も広く知られているようなので、もしかしたら(ヒプマイの世界における)ヨコハマ—とりわけ火貂組のシマ—では、刺青のあるなしで利用を制限するような施設はないのかもしれない。
そうであれば、ヤクザになって(刺青を入れて)から、(兄貴たちの影響などで)サウナを好きになった場合でも、問題はないのだろう。

それにしても、刺青のあるなしを考える以前の話だが、彼は一体いつからヤクザになったのか、いつからサウナが好きなのか。
ヤクザになる前からサウナが好きだったとすれば、そのきっかけは何だったのか。
…父親に連れられて、というのは考えにくい。
彼はDVのある家庭に育った。
おそらく父親は妻だけでなく、息子である彼にも手を上げていただろうと考えられる。
少なくとも一緒にサウナに行くような親子関係ではなかっただろう。

 

……?

 

??????????

 

(1つの可能性に気づいてしまった顔)

 


左馬刻様が、もし、父親から身体的な虐待を受けていたのだとしたら。
母親や妹を、身を挺して庇ったことがあったとしたら。

彼の背中に傷が残っている可能性はないか。

その傷を、自分の目から、妹の目から隠すように。
昔の記憶を、今の覚悟で塗り替えるように。
刺青を入れたと考えるなら。

 

え〜;;;;;;;;;むり、泣いた。
あくまで可能性の話なのに、全私が泣いた。

……頼むから幸せになってくれ。
左馬刻様の周りの人達も幸せになってくれ。
そう願わずにいられない。

 

左馬刻様の背中に刺青があるか否か。
実際のところはわからない。
ただ、個人的にはあってくれたほうが夢があるなあと思う。
あってもなくても、それによって彼が嫌な思いをすることがなく、それによって彼の未来が開けていけばよりよいとも思う。

 

 

最後に。
左馬刻様、お誕生日おめでとうございます。
今年もお兄ちゃんで若頭でリーダーな左馬刻様でいてください。
そしてどうか幸せでいてください。
愛を込めて。

 

 

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