冬季北八ヶ岳でテント泊 2 テントで夕飯
冬季北八ヶ岳でテント泊1の続き
高見石からの夕陽
さてテントに戻って来て、ビールも飲んで一息つくともう16時半過ぎ。
普段のテント泊なら、夕飯の支度を始めて暗くならないうちに食べるのですが、高見石からの日没を眺めなきゃもったいないです。
カメラだけ持って、小屋の裏の高見石まで行くと、この日同様にテント泊の男性がすでに三脚を立てて撮影していました。
聞けばここでの、星空や日の出の撮影目的に来たそうです。私よりもずっと撮影に慣れている様子です。
挨拶して、日没を一緒に待ちます。
私のカメラも一応は、−10℃まで対応の寒冷仕様なのですが、少し古いからなのか、ずっと外に晒していると冷え切ってしまいバッテリーがダウンしてしまいます。
バッテリーを外して、ポケットで温めると復活するので冷え切らないように気を付けて撮影します。
山で泊まる醍醐味は、日帰りでは見られない景色が見られることです。
今日は晴れているので、星空も期待できそうです。
夕飯
風もなく穏やかな夕暮れです。
さてテントに戻って、夕飯の支度をすることにします。
今回は、後々大変な失敗もしました。
−20℃も覚悟していましたが、それほど冷え込みません。
外気温−10℃位をキープしています。
それでも温かいものは食べたいので、お湯を使って温めるだけで作れる献立です。
片づける手間がないように、袋のまま食べられます。
高見石小屋では水を売ってくれるのですが、雪を溶かした水も使いました。
初めてやってみたけど、なかなかめんどくさい作業ですね。
小屋で有り難く買わせてもらいました。1.5ℓで300円でした。
アルミのコッヘルはうちに昔からメーカー不詳のもので、ペンチで曲げて注ぎ口を自作しています。
雪でお湯を作るには、ジェットボイルが良さそうですね。
バーナーは、SOTOのウインドマスター。
雪山でも充分な性能を発揮していました。
五徳を4本に変更しています。
ガス缶は110サイズを2缶持って行きました。
110サイズ1つでも足りると思いますが、不測の事態がないとも限りません。
雪山でバーナーが使えなくなると危険です。
250サイズひとつにするかでも迷いましたが、110サイズ2つ持ちでよかったです。
特に寒冷地で、バーナーを使うとかなりガス缶が冷えるので、出力が弱まります。
ウインドマスターはそれを補うマイクロレギュレーターという機能があるので、ある程度寒くても火力が落ちにくいのですが、繰り返し使っているとやはり弱まってきます。
なので繰り返し使いたい時は、もう一つの缶に取り替え、冷えたガス缶は着ている上着の中で温めておけばまたすぐに使えます。
バーナーを使わないときは、冷え切らないようにザックの中などに包んでしまっておくようにしておきます。
そのうち飲みかけのビールが凍ってきてしまいました。
とにかく、油断すると何もかも凍ってしまいます。
レトルトを温めるお湯で、湯煎してビールを溶かして飲みました。
ビールをお燗するのは初めてです。
水もすぐ凍るので、凍らないようにザックなどの中に包んで保管するようにします。
就寝時は、靴もビニール袋に入れてザックに中にしまいます。
今回便利だったのが、100均で買ったミニほうきです。
靴やゲイターなどについた雪を払うのに重宝しました。
元々、ちり取りも付いていたのですが、持ってきませんでした。ミニちり取りもあると、テント内の雪とか集めやすくてよかったかもしれません。
冷えて困るものといえば、スマホやモバイルバッテリーです。
バッテリーは寒さに弱く、冷えると使えなくなるので、出来るだけ冷やさないように常に胸ポケットに入れておき、場合によってはカイロと一緒にします。
通常の気温でバッテリーをカイロで温めるのは逆に危険かもしれませんが、極寒の環境ではバッテリーが冷えすぎないように気をつけます。
冬山テント泊時、モバイルバッテリーは念の為、ひとつがダメになっても使えるように2つ持っていくようにしています。
大失敗! テント内でビールをこぼす
いつも調理時も食事も、テントの前室で行っていますが、今回は寒いので食べるのはテント内で食べようとした時です。
ふと気付くと、蓋を開けたままのビールがテントの中で倒れているではありませんか。
全く気付かず、よく見ればほとんどがテント内にこぼれてしまっていました。
いつもは、こぼれそうなものは蓋をしたり、テントの中にそのまま置かないようにしていたのですが、うっかり置いてしまっていました。
幸い、下に銀の薄手のマットとクローズドセルマットが敷いてあって、濡れてはいけないものは濡れてなさそうです。
ただマットの下は水たまりみたいになっています。
すぐ取らなければいけないので、持ってきていたタオルを使って吸い込ませてコッヘルに入れることにしました。
タオルは、シートゥーサミット製のAIR LITE TOWELで、さすが吸水性が良くすぐに拭き取ることができました。
もし持っていなかったら、予備の着替えなどを使わなければいけなかったかもしれません。
このタオル、軽くてコンパクトで吸水性も高くておすすめです。
こぼれたビールはさすがに飲みたくないのですが、山にそのまま捨てるわけにはいきません。
これも予備で持ってきていた空のペットボトルに移し、持ち帰ることにしました。
不幸中の幸いか、濡れてはいけないシュラフや手袋とかも濡れずに済み、持ってきていた物が役立って事なきを得ました。
もし雪山で、シュラフや防寒着などを濡らしてしまったら大変です。
少しご飯も冷めてしまいましたし、2本目のビールも無くなりましたが、ひとまず対処出来て安心しました。
準備しておいてよかったなと思いつつ、今後の教訓としようと思う出来事でした。
もう辺りも暗くなり、そろそろ星空が見える時間になりました。
また高見石に行って、今度は星空と夜景を見に行くことにします。
続く