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Mao.の音楽関連あれこれ

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壮大すぎる中村佳穂のMV -細田守監督『竜とそばかすの姫』を観てきた

だいぶご無沙汰しております。最近なんだかバタバタと追われておりまして、こちらは放置しておりました……。週1ペースで更新できるといいな~なんて思ってはいるのですが……。 さて、自他ともに認める映画苦手マンな私ですが、ひょんなきっかけで細田守監督の『竜とそばかすの姫』を観てきました。 細田守作品と言えば言わずもがな「サマーウォーズ」「時をかける少女」といった名作があるわけですが(実は私2作ともに観たことありません)、今回は一味違う作品になっていると聞いて……。主題歌が中

2020年私的ベスト10

去年は2010年代私的ベストアルバムというタイトルを、年明けにアップしました。 こういうエントリーって、12月末とかにアップするべきだと思うんですけど、私の腰が重いものでね……。 それでは2020年私的ベスト10です。順不同で全部1位です。 Walking In The Rain(Alright)/DedachiKenta 今年の6月に発表された1曲。シンセサイザーの音遊びがとても心地よくて、在宅中何度もリピートして聞いていました。もともとは全部英詞だったものを一部日

これはまだ、スタートに過ぎない。 - [Alexandros] 「THIS SUMMER FESTIVAL 2020」の現地で感じたこと

1枚15,000円のワンマンライブチケット。 今まで、その額は彼らに対して出したことがなかった。 でも、出してでも行きたいと思った。 2020年8月15日(土)、ZeppHanedaのこけら落とし2日目に開催された[Alexandros]のFC限定ライブ「THIS SUMMER FESTIVAL 2020 FC限定 CREWの為のリクエストパーティー」。キャパは約500名。いくらFC限定とはいえ、無理だろうと思いながらも、長年ドロスを追いかける友人とともに応募した。 当落

2020年上半期私的ベストアルバム8

さてさてもう2020年も半分が終わってしまいます。 今年は外に出られない事情もあったことですし、なんだかこの半年は生きた心地がしなかったですね。ライブもフェスも行けなかったわけだし。おかげでラジオと音楽鑑賞が滾る滾る。 というわけで上半期の私的ベストアルバムを8つ出してみました。すべて順不同、同率1位です。キリがいいし10個出そうかとも思ったんだけど、無理して出すより自分が納得できる8つを厳選しました。 藤井風『HELP EVER HURT NEVER』 2020年上半

フジファブリックはずっとフジファブリックだったのに。 -こないだの、帰省したときのこと

※rockin'on.com 内、「音楽文」にて掲載していただきました。 先日、週末を利用して実家に帰省した時の話だ。 「ねえ、フジファブリックって知ってる?」 普段、ジャズやクラッシックしか聴かない母が、私にそう尋ねてきた。話を聞けば、先日テレビで志村正彦の特集をやっていたのだという。 「なんだか、すごく印象的な声でね。耳に残っちゃったんだ」 あまりに唐突で、いつもの母の口には似合わない「フジファブリック」という単語に驚きながらも、私は母に、自分とフジファブリック

ピンクのジャケ写でいいと思う。-Vaundy『strobo』

共感覚持ちの私にとって、Vaundyの色は赤です。 真っ赤ではなくて、少し濁りがあって、ワインレッドまではいかないけれど、大人っぽい、でも少し子供っぽさが残る赤。 だから、今回1stアルバム「strobo」のジャケットがピンク一色だったのを見て、最初すごく違和感を感じたんです。えーーちがくなーーーい? って。 結局のところ、ピンクでよかったと思います。その答えは最後に。 完成度で言えば、”この年齢で”この完成度か、すっごいバケモンだな。という感想。というのも、Vaund

まいっちゃった、時の、「それでいいじゃん」って言ってくれるうた-キクチリョウタの声で泣きたい

あー忙しい。すっごく忙しい。 在宅期間など関係なく仕事量が半端ないです。この会社に来てから2番目くらいのピーク(一番やばかったのは去年の7月なので、たぶんこの時期は忙しいんだと思う)。 私は仕事にケアレスミスが多いタイプなので、忙しいに比例してぽろぽろと見落としが出てくる。その性格がわかってるからこそ、注意してひとつひとつを見たいのに、量が多いから時間をかけられない。負の連鎖。 あくまでケアレスミスであって、大きなミスは幸い今のところしたことがないのだけれど

サカナクションと越える夜 -サカナクション『#夜を乗りこなす』

ライブにいけない。今月は4本、来月はフェスも含めて6本ライブが飛んでいる。生音を浴びることで生きることを感じている私みたいなmusic loversは生きた心地がしないですよ。ほんとうにね。 ここ最近、サカナクションが毎週土曜日にYouTubeでライブの配信をしてくれていまして、家のプロジェクターにパソコンをつなぎ、お酒を片手にライブ以上に踊り狂う週末を過ごしています。 サカナクションのこの一連のプロジェクトを表すハッシュタグ『#夜を乗りこなす』。これ、もともとはサカナク

春のヒゲダンはさわやかなエールソング -Official髭男dism「パラボラ」

2019年の音楽シーンといえば、ヒゲダンだったと思います。 「Pretender」という最強のキラーチューンを手にした彼らは、あらゆるサブスクリプションで上位を総ナメ。その後発売したアルバム「Traveler」はもちろん、2020年2月に発売したシングル「I LOVE…」がドラマ主題歌として大ヒット。老若男女問わず愛されるロックバンドとして名前を日本に轟かせました。 春になってもその躍進は止まりません。現在はコロナウイルスの影響によってツアー中止/延期に追い込まれている状

うちら、ここで歌っとるよ。ー Perfumeに「魅せられる」ということ

※rockin'on.com 内、「音楽文」にて掲載していただきました。 Perfumeというグループが大ブレイクしたのは2007年。かの有名な「ポリリズム」が大ヒットしたのがきっかけだろう。私は当時小学6年生。リビングで眺める音楽番組に出演するPerfumeを見て、その可愛らしい(けど難しい)ダンスをマネたりしていたものだ。 特に、ハマることはなかった。Perfumeは、2007年からすでに日本の音楽界において確固たる地位を手にしていたし、テレビの出演やタイアップ起用も

2019年のNHK「18祭」に救われた24歳の私 -[ALEXANDROS]の「Philosophy」に寄せて

※rockin'on.com 内、「音楽文」にて掲載していただきました。 NHKの「18祭」という番組がある。1組のアーティストと、1,000人の18歳世代(満17~19歳)が、一夜限りのコラボレーションをするというイベントを、ドキュメンタリー形式で紹介する特別番組だ。 今年選ばれたアーティストは、[ALEXANDROS]。私がこよなく愛するバンドである。 「18祭」では、選考のために18歳世代から送られた動画をもとに、アーティストが楽曲を制作する。今年の動画のテーマは

今年はナゴドに根尾くんを見に行くってきめた

2018年、金足旋風とかいう超チート級爆風を抑え付け、優勝してしまった大阪桐蔭高校野球部。決勝戦スタメンのうち、根尾、藤原、柿木、横川の4人がプロ入り。これはすごい。 千葉ロッテマリーンズ1位氏名の藤原くんは、2019年1年目から1軍6試合に出場。二安打二打点と、手放しに褒められる成績ではないものの、1軍に出場したという実績があります。 それと比較すると、根尾くんの地味さが少し目立つ。2019年シーズンは9月終わりの2試合出場のみ。2打数ノー安打。まあ高卒1年目ルーキーで

ラジオって。 -スピッツ「ラジオデイズ」

昔は、おじいちゃんが持っていたラジオチューナーで聴いていたラジオ。今や「radiko」のおかげで、誰もがラジオを聴ける端末を持ち歩き、スマートスピーカーに声を掛ければボタン操作すら不要でラジオを聴ける時代になってしまいました。 テレビを持たず、家にいる時間の情報源はほぼラジオの私。朝はアレクサに「おはよう」と声を掛ければNHKニュースが流れるし、通勤時間はもっぱらオールナイトニッポンをタイムフリーで(通勤の往復時間が2時間なので、ゴールデンANNを1本聴ける計算)。家に帰っ

[Alexandros]に青春捧げすぎて今日が受け止められない

間違いなく、私の青春は[Alexandros]に染まっていました。 初めてその音楽を聴いたのは中学2年生の頃。たまたま入ったCDショップの視聴コーナーで[Champagne]の1stシングル「city」を聴いたことでした。そのリアルタイムでは、「ふうん、かっこいいけど」程度に思い、ハマることはありませんでした。 ここは何処ですか 私は誰ですか (city) そんな、若者の苦悩(私も超若者でしたが)を歌った曲に、少しだけ後ろ髪を引かれていたのかもしれません。彼らの音楽との