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不動産投資で糧を得ながら起業した人の話その.2

42歳で20年間勤めていた会社を退職して、不動産投資をしながら自ら起業の準備を進めている武田氏と出会ったのは、2017年9月上旬のこと。

毎月、家賃収入と人材斡旋料のダブルインカムで50数万円が手元に残り、それがそのまま収入となるとのことで、起業した後の数年間は収益が出なくてもいいということで、じっくりとウェブ周りを整えていきつつ、ビジネスモデルを固めていくことになった。

2回目のお打合せの時に、実際に武田氏が投資しているというシェアハウスを見せてもらった。

シェアハウスに人が住むメリット

東急東横線沿線にあるそのシェアハウスは新築の綺麗な外観で、確かに女性には受け入れられそうに思えた。

共同の玄関を開けて中に入って最初に驚いたのは、通路の狭さだ。

“シェアハウスには共有のラウンジがあって、居住者同士の交流が図れる”と聞いていたので、勝手に空間の広さを想像していた分、目の前の通路の狭さに少し戸惑う。

どう見ても、人が一人通れるレベルの狭さだ。

そんな狭い通路を進み、居住者同士の交流が出来るというラウンジに案内してもらった。
ここも狭い・・・4畳半程度のスペースに黄色と赤色の丸椅子が4脚置いてあるだけだ、これがラウンジ?と疑いたくなる。

キッチンにはIHコンロが2台設置してある。
洗濯機と乾燥機は3台。

部屋も見せてもらった。

広さは6帖ということだけど、天井が低いからか圧迫感を感じる。
フローリングの部屋にベットと簡単な机と椅子、そして収納スペースは半間のクローゼットが一つそんな部屋だ。

部屋を見てすぐ地方の安いビジネスホテルの一室が思い浮かんだ。

壁も薄く、外で話をしている人の声が聞こえてくる。
ということは、逆に部屋の音も外に聞こえるというわけだ。

確かに地方から上京してきた学生などが暮らすにはこの程度で十分なのかもしれない。
ただ、家賃を聞いて少し考えてしまった。
思っていたほどには安くはない。

そのシェアハウスが建っているエリアの賃貸アパートの家賃相場は知らないが、少なくとも格安とは思えない。
それだけの家賃を支払うなら、普通のワンルームのアパートを借りたほうがマシなのでは?と思ったが、それは言わなかった。

キッチン・トイレ・バスが共同のシェアハウスに人が住むメリットってなんだろうかと考えてみて、人との触れ合いなどもあるだろうけど、やはり一番は家賃の安さではないだろうかと思う。

それが、無いのに人はわざわざ見ず知らずの他人と一緒にキッチンで料理をしたり、食事をしたり、ましてお風呂に入ったりしたいだろうか?

とにかく、こういったシェアハウスが3棟あって、そこからの収入で生活費はまかなえるので、事業活動に専念出来るというわけだということをその時は理解した。

そんな状態で、事業の話を詰めていき、わたしがサポートさせていただく分野であるウェブコンテンツの制作を始め、ウェブマーケティングなどへの取り組みが始まった。

そうして、2017年も暮れようとしたある日、武田氏から連絡があり、事態が急変していることを聞かされた。

「家賃の支払いが減額されて困っているんです。」

それまで支払われていた家賃が突然、減額されて支払われるようになったという。

とにかく、会ってお話がしたいということだけど、時期が12月下旬でお互いの日程が合わず、対面でのミーティングは年明けに持ち越された。

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