論理的な話

あれこれ本を読んでいると時々違和感があったり何をいいたいのかよくわからないものに出くわす。
例えば著者と同じ前提を共有していなければ読めない本。これはもちろん言語なんかを共有していなければ読めないのだけど、思想まで一緒になってから出直してこいなんて本も実在する。
一般に読ませる本ならそこんとこ解説するもんじゃないんかい。
「共感」に関する本だったから解説できないのかもしれないけど。感情的な問題を文章にするのは殊の外難しいし。

他にも実験結果や論文を引用するけど、実験結果をそのまま使う本。
こういう実験結果があるからこうしましょうというのは一見成立するように見える。実際因果関係を捉えたものならそれも一つの方法で間違ってないんだけどなんかこう違うなーってものが時々ある。
実験結果というのはそこから何が考えられるか、どうしてそうなったか等の考察が重要なのであって実験結果をそのまま使うと飛躍した論理になる可能性がある。マウス実験の結果をそのまま人間に当てはめるとか。
考察の結果追加実験が必要ということもよくあるし、正確な因果関係がどこにあるか等できる限り調べないといけないし。そこまで考えて一つの仮説を作ったりして自分の主張との繋がりまできちんとしているのであればなるほどなーとなるんだけど。

重ねて書くけれど、自分の主張と引用した論文の繋がりが書いてない本というのもある。
なんかこう「こういう論文があります」っていう紹介で終わってる感じ。
うん、そこまでであなたが書いてきたことと関連はあるだろうけどどうつながるの?って聞きたくなるようなやつ。
読者が結びつけるんじゃなく著者が結びつけるもんじゃないんかい。

論理の飛躍なんかを違和感とか嫌な感じとして受け取るらしい。論理的な話はそれほど得意じゃないと思ってるんだけど。不思議。
抽象的な思考が得意で、具体例を挟まないと何を言っているのかわからないことをよく心得ているとか関係あったりするんだろうか。そもそも抽象的な思考が得意なことを証明できないけど。
しかし矛盾に対しては何故か鈍い。主張の全体像に目を向けた結果、細かい矛盾に目が行かない感じ?これはまだ説明ができない気がする。

違和感がなかったりわかりやすいと感じる本は、例えば抽象的な話とか全体像の後に具体例が書かれているもの。自分の主張と実際の例を結びつけて説得力のある構成になっている。
論文みたいな本だとこういう構成が多いのでとても読みやすい。気がする。
統計取ってこい?ごもっとも。

書いてて思ったけど根拠を読者が用意しないといけない本とかあるのかな……ありそうで困る。

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