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【プロクリエイト初心者】がお絵描きしてみた話

 『私もできそう!』『やってみたい!』と、謎の自信と欲が湧き出てくる時がある。
その欲が出た時には、道具を揃えようとしたり、使う材料を買いに行かないと気が済まないくなってしまう。

例えば、フェルトでかわいいままごと細工を見かければ、私も作ってみたいとフェルトを揃え、YouTubeでゆるっとかわいい刺繍動画を観れば、私も何だか出来そう!といろんな色の刺繍糸をまずは買いに走ったりと、そんなこんなで家には何の切りかけか分からないフェルトや、絡まった刺繍糸が多々ある。

そしてまたある日、インスタで育児漫画を見てだんだんと、「1回私も描いてみよかな!このMY ファミリー!」と謎の意欲がまたまた湧いてきた。

そこで、まずは紙紙!と、娘のお絵かき帳を拝借。

育児あるある?=産後のアホ毛問題だ!としか思いつかなかった絵


クセつよMYファミリー:
左から ママ(私)、娘、パパ

もっと色々描いていたのだが、あの時色々と描いた絵はもう破棄してしまっていた。自分でゴミと間違えて捨てたのかは、今ではもう覚えもない。

でも、当初は自信とやる気に満ち溢れていた。「これは後に、あの原画だ!と言われるものになるやつよ。大切に取っておかねば!なぁ、旦那!」と、大切に四つ折りにし、偉大なイラストレーターの伝説が幕開けしたかのような発言を繰り返ししていたことは覚えている。(四つ折りにしたからなんのメモか分からず、後に捨てたのだろう。)

イラストタッチも何となく決まれば、これを紙じゃなくてパソコンで描きたいのよ。と、思い始める。

でも、インスタとかに載ってるあのイラストってなんのアプリでどうやって描いているんだろう?と思い、YouTubeやGoogle先生で調べてみると、『プロクリエイト』という言葉に辿り着いた。

なんでもプロクリエイトは、水彩画で描いたような絵や、色鉛筆で描いたような絵が素晴らしく描けるらしい。色を塗るのもピピっという感じで描け、曲線と直線も滑らかに、ぱっぱかぱっぱか描けるらしい。

YouTubeで巧みにプロクリエイトを使いこなしている人を観て私は、また感化された。
スゴーーーい!それがあれば、私もぱっぱか描けるのね!時代は進んでるね!と。

そうなってくると、もう今すぐ!早く描きたい!と気持ちが溢れ出た。

そんな私を見かねて旦那が「おれの会社のiPadを試しに使ってみたらいいよ。アプリは取れないから、メモのアプリしかないけど。」と言ってきた。

「メモ〜?私はプロクリエイトを使いたいのよ!Procreate!分かる?」と、言いつつも、とりあえず練習だ、それで我慢するか、と旦那のiPadを拝借。

その時描いたものがこれだ。

どや!クセつよMYファミリー。クセ増し。


とても上手いとは言えない絵だった。

だった、のだが、

『この自己主張強い顔した母と、一見大人しそうですが、こちらも自我が強めですよ!の娘の間に挟まれて、もう何も意志も持ってませんみたいな俺の感じがすごく伝わってきて、すごくいい!』と旦那に大絶賛(?)された。

ディスってんのかはよく分からなかったが、まぁ褒められるといい気持ちだ。

メモ帳で、ここまで描けたら、プロクリエイトなんて使ったら、もっと上質な絵がぱっぱか描けるんじゃない?早く私もiPadを買って、プロクリエイトで描いてやるぜ、MYファミリー!とやる気が加速した。


そして数日後、
中古のiPadを探しに行った。
さすがの形から入る私でも、いきなり高額な最新iPadは買わない。そこは褒めてほしい。というか使いこなせないだろう。


とりあえずプロクリエイトが対応しているものであれば、古くてもなんでも良い。と、見に行った。

だが、店にはiPadミニやら、iPadエアーやら、iPadプロやら、もう何の違いか分からない種類がたくさんあった。
ミニはちっちゃいんだろう。と予想はつくが、エアーとはなんぞや?という壁が立ちはだかった。空気のように軽いのか?


そもそもiPadなんて、iPhone13みたいな感じで、iPad1.2.3.4.5.6、、、くらいの単純な分類にしてくれ。そこから古いのを選ぶ予定だったのだ。

とりあえず、プロクリエイト対応しているiPadをちゃんと調べた。

プロクリエイト公式サイトより

店員さんにこの画面を見せながら、ついでにエアーやらミニやらプロやらの違いを教えてもらった。(今はもう違いは忘れてしまった。)
そして対応している機種で一番安かったiPad Air2を購入した。

ペンシルは旦那のものを借りればいいさ、と買わなかった。

とうとうイラストデビューか。
ウッキウキだ。

家に帰り、アプリインストール。なかなか高いアプリだ。でも絵をぱっぱか描けるなら、安いもんだと、そこには何の惜しみもない。

だが、大変なことに気づいた。

そうなのだ。うすうす、嫌な予感はすると思っていたのだが、

iPad Air2は、Appleペンシル非対応機種なのだ。

「嘘だよね?嘘と言って、Google先生!!」

Google先生にまた助けを求めたが、どこにもペンが使えるという答えはなかった。

中古の買い物といえど、私にとっては高い買い物。

もう、こうなったら私の指で描こう!
応えてくれ、マイフィンガー!
と託したが、極太指は、予想の遥か上をいくほど使い物にならなかった。

諦めたくはない!そして、早く描きたい!という気持ちが交差しながらも、Google先生で検索しまくり、これだったら使えるというペンをAmazonで発見した。Appleペンシルに比べたら価格も安く、ペン先の替えも3個もついてた。

レビューに反応は少し悪いかも、と書いてあった。極太マイフィンガーを超える反応の悪いものはないだろう。もはやなんでもいいと、ポチった。

数日後、

届きました。届きました♪
ポストインされていました。

ウキウキでひと描きしてみる。

……。

おいおい、ペン先ではないところからインクが出ているじゃないか?そして予想以上にブレるブレる。どうした?私の手は痙攣でも起こしてるのか?

ペンは悪くないと思うのだが、絵を描くという細かい作業には不向きなのかもしれない。

でも、YouTubeを見ながらプロクリエイトのペンの設定変えてみたり、なんとか粘り続けた。


記念すべき1回目は、やっぱり可愛い愛娘の絵でしょ!ということで、初プロクリエイトで描いてみた。



小ちゃ!

これは、完全に用紙のサイズが分かっていなかった。
そして色の塗り方も分かっていない絵である。



とにかく、ガタガタして描きにくい。手ぶれ補正の強度を上げてみる。



娘(その2)

まるっ!手ぶれ補正の強度を上げすぎたか?

色塗りはまだ苦手だ。



色の塗り方を、YouTubeでもう一度調べて挑戦してみる。



娘(その3…誰?!)

色は塗れたが、ところでこれは誰だ?私のファミリーにいない顔だ。
言っておくが私の娘はもっと可愛い。
私は一体誰を描いているのだろう。
もう、分からなくなってきた。

可愛い娘に申し訳なくなり、まずは自分のイラストから描いてみよう、それならいくらひどい顔になっても誰も傷つかない。
と方向転換した。


自分

なんていうことだ。
自分の絵になった途端、急にクオリティを上げてきた。
というか、上がりすぎじゃないか?

ついでに、旦那氏も描いてみよう。

旦那氏


娘の絵に比べれば、まぁ悪くはない。

やっとノッてきたとこだったのだが、1つ描くだけでも、なかなか時間を費やす。


このままじゃ、寝不足になる。目がしばしばしてきた。
リフレッシュで始めたことが、寝不足と疲労で、育児と仕事に支障が出るのは本末転倒だ。

自分がやってみてYouTubeでチャチャっと描くプロやイラストレーターの方は本当にすごいと感じた。

イラストの配色を考えたり、情景が浮かぶように背景や表情を描いたりと、すごく考えられていることもYouTubeから教わり、モノづくりはやはり奥深いことを思い知った。

そんな私は最後に、
謎の水筒を描いて、プロクリエイトを閉じた。

『描いて見せるぜ、このマイファミリー!』
はどこへ?


それから数ヶ月。未だプロクリエイトは閉ざされたままだ。


きっと、また急に『何か、描きたい!』と思う時がやってくるはずだ。

その時は、なにを描くのだろう。

そしてまだまだこの先も、中古のiPadとペン先の替えが3つもついたペンシルを使い倒さなければならないし、使いこなしていきたい。

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