最近の記事

ロシアのウクライナ侵攻について

 2月24日、ロシアが遂にウクライナへの軍事侵攻を開始した。ロシアはウクライナを三方から取り囲むように大軍を配備し緊張が高まっていただけに、東部の親露派支配地域の併合など局地紛争の可能性は想定していた。ただ、欧米各国が徹底的な経済制裁カードをチラつかせる中で、ここまでの大規模侵攻を引き起こすとはまさか思いもしなかった。ロシアの軍事力は強大であり、数日中に首都キエフは陥落し、親露派傀儡政権が樹立されるのだろう。  1990年代生まれの自らが過ごしてきた世界において、イラク戦争

    • インディ・ジョーンズと略奪文化財について

       現在、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の日本公開40周年を記念して、4K修復版の4DX上映が行われている。私もこの週末に早速鑑賞して来たのだが、かつて観たときには感じる事のなかった違和感を抱いた。 あらすじ:第2次世界大戦前夜の1936年を舞台に、旧約聖書に記されている十戒が刻まれた石板が収められ、神秘の力を宿しているという契約の箱(=聖櫃)を巡って、ナチスドイツとアメリカの考古学者インディ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)が争奪戦を展開する。 (引用:映画.com

      • 欧米の動物愛護活動家による、アジアの犬食文化批判について

         米国の動物愛護団体(No Dogs Left Behind)が、中国・広西チワン族自治区で毎年開催される「玉林犬肉祭り」から29匹の犬を「救出」し、ロサンゼルスに到着したとの報道を目にした。記事中の活動家たちの写真は、野蛮な風習の下で殺され食されていく犬たちを救い出した事に対する誇りで満ちている。この写真に大変嫌な気持ちを抱いた。  中国や朝鮮、東南アジアなどのアジア地域では、古来から貴重なたんぱく源として犬は食されてきた。日本人にとっても他人事では無く、近世まで犬食文化

        • ベトナム・ブンアン2石炭火力発電事業について思う事。

           三菱商事などによるベトナムの石炭火力発電所建設計画。企業連合は脱炭素化に対する企業の社会責任と日本・ベトナム両国家の意向の板挟みになっていた所、慶應義塾大学の学生環境活動家に鬼の首を取ったような公開質問状(#石炭火力発電を輸出するって本当ですか)を送られている。数多くの社内調整を経て、回答文書の作成対応を迫られる社員を不憫に思いつつ記す。  まず、大前提として、再生可能エネルギーの低価格化で石炭火力発電が旧時代的なものになっているのは紛れもない事実であり、2020年にベト

        ロシアのウクライナ侵攻について

        • インディ・ジョーンズと略奪文化財について

        • 欧米の動物愛護活動家による、アジアの犬食文化批判について

        • ベトナム・ブンアン2石炭火力発電事業について思う事。