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新ビジネス敬語「ですです」がコロナ以上に流行っているかもしれない件

筆者の周辺のビジネスパーソンの間で、
急速な広がりを見せているビジネス用語がある。

それが、「ですです」

肯定語として、相づちとして、会話の中に短く「ですです」と挟み込む。
「そうです」「左様です」と同じ意味。

使う人は20代~30代のビジネスパーソンに多い。
取引先、ちょっと目上の人、上司などに対して、相手の言葉をサッと肯定する。

【例文】
 取引先「昨日お送り頂いたのが正しいファイルですよね?」
 営業マン「ですです」

 上司「○○社、まだ今週もテレワークだったっけ?」
 部下「ですです」

 先輩「これって実は、こういうことでしょ?」
 後輩「ですです」

といった具合。

ちょっとこの「ですです」が興味深いので掘り下げてみる。


「ですです」のメリット

短く、軽妙に相手を肯定することができる。

しかも、短時間で2回も肯定するわけだから、言われた方も悪い気がしない。

「仰るとおりです」ほどわざとらしくなく、軽い敬意を表現しつつ、相手との距離をちょっとだけ詰めることができる。


「ですです」の発音

デすです[désdes]

頭にアクセント。

または、後半に第二アクセントが来るパターンもあり。

デすデす[désdès]

リピートアフターミー。ですです!

※語尾を伸ばした「デすですぅ~」も存在する。伸ばすとより媚びたニュアンスになる。


誰が「ですです」を使っているか

冒頭にも書いたが20代~30代のビジネスパーソン。

性別は、今まで出会ったのは100%男性。
おそらく、出身地・勤務地といった場所を問わない。
今まで北海道、東京都、愛知県、福岡県出身者で確認した。

※標準語の話者でしか確認できておらず、関西弁のなかの「ですです」は未確認。

どのくらい「ですです」を言っているのか

初めて会った人にたった15分間の打ち合わせで
「ですです」を1回言われたことがある。

これは、時速に換算すると4デスデスであり、4ds2/hと表記できる。

どうやって広まっているのか(仮説)

この「ですです」をテレビやYoutube等で使っている有名人がいるわけではないとしたら(私は知らない)、流行語として人から人に伝染しているものと考えられる。

zoom飲み会などで音声の遅延やよく聞き取れないシーンはよく起こる。そんなときにも短くハッキリと肯定の意思を伝えられる利便性が認められて使用が広がったと仮説を立てるならば、もしかしたらこれも新型コロナが起こした変化の一つなのかもしれない。

ビデオ通話を使うと地球上の居場所を問わずに人と人が会話できる。

学校・職場・地域といったクラスタを超えて、伝染する可能性がある。

そうだとすれば全国レッドアラートを発令しなければならない。

「ですです」の今後

この新語は、短く言いやすいし、日本人が重視する「敬意」も適度に表現できる。

そのうちに、「ですです」は今やビジネス界で出会わない日はないほどのポジションに上り詰めた「なるはや」並に定着し、その使用頻度は「なるはや」以上になるのではないか、そんな予感がする2020年6月。

みなさんの周りにも今後「ですです」を言う人が増えてくるかもしれない。

私程度がサポートなど頂こうというのはおこがましい限りで大変恐縮しきってしまうのですが、禁止まではしていません。万が一頂いてしまったサポートは謹んでヨーロピアンシュガーコーン(5個入り)と交換し次回執筆への栄養分とするか、きっと誰かの役に立てるように使います。