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バリシチニブ、I型インターフェロン関連自己炎症性疾患で先駆的医薬品に指定

こんにちは。製薬業界向けニュース解説メディア「AnswersNews」の亀田です。本日は、「先駆的医薬品等指定制度」(従来の先駆け審査指定制度)指定取り消しに関する最近のニュースです。


■指定:バリシチニブ|I型インターフェロン関連自己炎症性疾患

日本イーライリリーJAK阻害薬バリシチニブ(製品名・オルミエント)が、「Ⅰ型インターフェロン関連自己炎症性疾患(中條-西村症候群、乳児発症性 STING 関連血管炎、エカルディ・グティエール症候群)」の適応で先駆的医薬品に指定されました。

▽(JAK阻害薬は既承認だが)同疾患への適応は初めての医薬品であること
▽対象疾患は、間質性肺疾患や中枢神経障害、臓器障害などを生じる重篤な疾患であること
▽海外の臨床試験で有効性が期待されること
――などが指定の理由とされています。

※11月26日付で通知が出ています。https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T211129I0020.pdf

□取り消し:ペボネジスタット塩酸塩|骨髄異形成症候群

武田薬品工業NEDD8活性化酵素(NAE)阻害薬ペボネジスタット塩酸塩は、骨髄異形成症候群に対する先駆的医薬品の指定が取り消されました

理由は、開発を中止したため。

21年9月、武田は骨髄異形成症候群を対象とする同薬の臨床第3相(P3)試験で、主要評価項目(無イベント生存期間の延長)を達成しなかったと発表。P3試験を中止しました。

ペボネジスタットは「先駆的医薬品指定制度」としては初めての指定品目でしたが、8月の指定からわずか数ヶ月での取り消しとなりました。

※12月9日付で通知が出ています。
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T211210I0040.pdf


その他の先駆的医薬品等のまとめはこちらより。
(いずれも今年7月5日時点の情報です)