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人生邂逅(かいこう) ◆ 3度目の仙台 ~ 成人中期ー14)

新入社員時代に仙台でお世話になった先輩が社長に就任され、「もう一度事業部に戻ってこないか」と声をかけて頂いたこともあり、3度目の仙台赴任の道を選択しました。
約20年ぶりの仙台になりますが、以前担当していた光ディスクの事業部への異動で馴染みもあり、思わず気合も入りました。が、着地点が明確でないままの赴任となりこれが後々まで尾を引くことになります。それでも、なんとか私の役割を見出して頂き、少しはお役に立てたのではと思っています。
その最初は、商品調達の仕事でした。ブルーレイディスクの発売をまじかに控えてどうしても開発が間に合わないモデルがありました。これを、他社からOEMという形で供給してもらうのです。これを4か月足らずで実現するなど無謀とも言えましたが、トップ同士の信頼関係をバックに、何とか実現できたのです。ただ、それまでには、技術面で越えなければならない障壁がいくつも出てきました。ここで活躍してくれたのが両社の優秀な開発エンジニアでした。「なんとしても期限までに実現する」という強い想いがあって
のことでした。ただ私にはなぜか不思議なことに、「絶対に実現できる」という妙な確信がありました。それがどこから来ていたのかは今もってよくわかりませんが。それもあり、わたしはこの方たちを頼りに、ただただ励まし障害を取り除くことに徹し続けました。時には仙台から岡山の工場まで陸路を日帰りしたこともあります。また、ソニー側の品質基準を見直してもらうために単身で本社の品質保証部門とじかに交渉したこともあります。
こうして、困難を乗り越え、なんとか予定していた期限に業界初のブルーレイディスク発売に漕ぎ着けることができました。
 ブルーレイディスクでお世話になった多くの方々との出会いに感謝です!


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