Liella!卒業しないでくれ……

いや、やっぱり卒業してくれ……
いきなりタイトルと矛盾したことを言っているが、これが本心である。Liella!のみなさんには卒業してほしくないし卒業してほしい。

卒業してくれ……

物語の終わり方として1番綺麗な終わり方がこの形だろう。というかそもそもラブライブ!スーパースター!!というコンテンツが、高校入学から卒業までを描くというコンセプトで生まれたのだと思う。僕がラブライブ!スーパースター!!を知るきっかけとなった3rd liveのMCでは、「この曲があと何回歌えるかわからない」的な発言をしていたり、生放送で「可可が上海に帰る」的なことを言っていたりと、いずれその時が来るであろうことがほのめかされている。
個人的には、卒業と同時に一切のコンテンツ供給を断ち切るくらいしても良いと思っている。キャストのみなさんは偉い人から「このコンテンツは3年で終わります!w」みたいなこと言われててほしいとかいうキショい妄想までしている。ほんと最低なオタクで申し訳ない。それほどこのコンテンツにおいて、終わることが重要な意味を持っていると思う。だらだらと終わりを引き伸ばしていると、限られた3年間を必死に走り続けている彼女たちの努力を否定することにもなりかねない。アニメ2期の最後のように、彼女たちが自分たちなりに決めた選択が無かったことになってしまうような終わり方だけは避けて欲しい。俺たちの花田十輝を信じろ。

卒業しないでくれ……

それはそう。彼女たちのライブをもっと見ていたい。だが、卒業しないでくれといった気持ちが生まれるのも、スクールアイドルという形態だからこそである。高校3年間という限られた時間の中だからこそ、彼女たちの一瞬一瞬が尊く美しく輝く。
僕は少し前までアイドルマスターというコンテンツにはまっていた。アイマス世界では基本的に歳をとらず、アイドル活動の終わりが感じられることは少ない(少なくとも僕が1番のめり込んだ現在のアイドルマスターシンデレラガールズではそう)。ゲームのサ終こそあれど、アイドルの卒業、ましてやコンテンツ自体が終わるとは到底思えない。
しかし、ラブライブ!スーパースター!!では登場人物たちは進級していく。執筆時点では、新しく3期生が入ったばかりで、1期生たちは3年生になる。そうすると当然、あと1年で卒業=アイドル活動の終わりが待っている。そう、彼女たちを見ていられるのはあと1年しかない。だが、終わりがあるからこそ今が輝く。今を懸命に生きる彼女たちを応援していると、自分も高校生に戻って同じ時を過ごしているかのような、そんな感覚になれる。

Liella!の楽曲と彼女たちの成長

Liella!の楽曲はメンバー(特に1期生)の心情に沿った歌詞になっていると感じた。1年生の時は「始まりは君の空」「未来は風のように」「Starlight Prologue」など、"始まり"や"未来"について歌った曲が多い。歴史もない、先輩もいない、名前も全く知られていない、ないない尽くしの新設校で、彼女たちLiella!の物語が始まり、ただ前だけを見て未来へ進んでいく。
2年生になると、「ビタミンSUMMER!」や「水しぶきのサイン」など楽しげな楽曲が多く登場する。高校2年生という何者にも縛られない自由な時期で、彼女たちが全力で今を楽しんでいることが伝わってくる。「追いかける夢の先で」や「色づいて透明」では、やはり"未来"についての歌詞が見られるが、漠然とした未来に夢を見ていた1年生の時と比べ、未来はそう遠くないところにある、今この瞬間を大切にしたい、といった彼女たちなりの考えが込められている。
一方で2年生の後半になると、今まで未来だけを見つめてきた彼女らにも迷いが生じてきていることが「Second Sparkle」から感じ取れる。これもこの時期特有の将来への不安や焦燥感からであろう。迷いや挫折を乗り越えた先で彼女たちが導き出した"正解"が、3年目となったLiella!の楽曲で聴けることを期待したい。

それでも彼女たちは進み続ける

Liella!は何があっても止まることはない。待ってくれと必死に叫ぶオタクには目もくれず、彼女たちはただ未来だけを見つめて進み続ける。なぜならLiella!は、スーパースターなのだから。

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