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沈黙という言葉

わたしは「沈黙」が苦手である。
思いがけないことを聞いたり、あるいは予想外の出来事に遭遇すると、ついつい要らぬことを口走ったりしてしまう。
すぐに反応しなくてはというせっかちな習性でもあり、黙っていると気まずさを覚えてしまうのだ。
往々にしてそれは良い結果をもたらさない。

先日、小学校の授業参観に行った。
学校評議員としての訪問であり、いつ行っても参観できるので、子どもたちも構えていないところがいい。
あるクラスでは休憩時間にみんなでワイワイ騒いでいた。
授業開始時間間際になってもワイワイは止まらないのに、先生からは叱るような声も出てこない。
しかしチャイムやベルが鳴るわけでもないのに、定刻になるとピタッと子どもたちが席へ着いてシーンとなる。わたしの子ども時代とは大違いだ。
どういう教え方をしているのか知りたかったが、そのことが聞けずに残念だった。
おそらく「沈黙」をすることで先生方は場をつくり、子どもの気持ちをコントロールするのだろう。

時々、口害で失敗してしまうわたし。そのクセを修正してみようと思う。
相手の話をよく聴き、じっと耐え、相手の気持の流れの変化に注意しながら聴いてみよう。
「沈黙」という言葉を使わないコミュニケーション訓練の始まりだ。

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