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成長マインド

ロミンガーの法則というのがあります。
人事コンサルティング会社のロミンガーが経営幹部の成長に対する調査を行ったところ、自らに役立った要素は、
・70%が業務上の経験
・20%が人間関係
・残り10%が研修
という結果だったとのこと。
この「70:20:10」の比率がロミンガーの法則です。

このバランスは非常に大事で、どの企業でも人財育成となると研修だけをイメージしますが、実はいかに”業務のなかで成長させる”ことが大事であることがわかります。

極端に言ってしまうと、成長するためには「修羅場」がいちばんです。

私自身を振り返っても「大きな契約がとれた」「プロジェクトが大成功に終わった」ということよりも、「クライアントからのクレームでチームから外された」「資金繰りが回らず無給のうえに毎日銀行から圧をかけられた」「攻撃的な部下から政治的に追い込まれた」といった経験からのほうがはるかに学びがあったし、成長できた実感があります。

とはいえあんな修羅場はもう二度と味わいたくないものですが、これらを通じてもうひとつ重要な気づきを得ました。

それは「成長マインド」です。

もっと端的に言うと、「~のせいで」を「~のおかげで」と言い換える癖をつけたことです。

例えば、「上司の無茶な方針のせいで、こんなに苦労させられた」と被害者意識を持ってコトにあたると、気持ちは上がりません。量子力学的にみても低い周波数を発しているので、悪いことがますます引き寄せられる。

同じやるならば、「上司の無茶な方針のおかげで、刺激のある毎日だし、ハードルを上げてもらったのでいろいろ勉強できて成長できる。生ぬるい上司のもとでは絶対学べなかったことが学べてラッキーだ」と言い換えてみると発する周波数も高くなるし、協力者も増えてきます。

成長マインドとは、いかなる状況でも自分の成長ととらえることというのが自分のなかでの定義です。すべてを肯定的にとらえるといった「ポジティブマインド」とは違います。辛いことは辛いと感じ、理不尽なことは理不尽として怒りを覚える、けれどもそれらを乗り越えて、成長の糧にしてしまおうというマインドです。

この「成長マインド」がないと修羅場は”心を折る場”にしかなりません。

最近は「心理的安全性」が重要視されていますが、そんなに簡単に”理不尽さ”や”上司ガチャ”なんてものはなくならないでしょう。それはそれでネガティブ感情になってあたりまえですから、まずは受け止める。

そしてそれらを「この理不尽さは、あとで必ずネタになる」と笑い飛ばして乗り切ることが成長のうえで大事なことだと思っています。