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2020年12月のプレイリスト ~ 冬来たりなば ~

~ 冬来たりなば ~

https://www.youtube.com/playlist?list=PL4R5kLX_ups22LmX55WTGZQr-501Uc2FW (21曲、約1時間15分)

12月。クリスマス・ソングに食傷気味になりがちな時期でもあるが、避けて通るようなものでもないので、中盤をクリスマスの曲で固めてみた。定番の数曲と少し変わったものと。
その前後にはクリスマスとは無関係な、でも冬や12月を感じさせる曲を。

01 The New December … Fol Chen
02 Torino … Oliver Nelson
03 Intraspettro … Les Hommes
04 Rolling … Periferico
05 Pilots … Goldfrapp
06 Le Jardin Des Delices … Serge Houppin & Henry Torgue
07 Come Healing … Leonard Cohen
08 Have Yourself A Merry Little Christmas … The Carpenters
09 Metontic Christmas … Metontic musicians, singers
10 It's Christmas Time … Sun Ra presents The Qualities
11 Nadal Encara … Rosina DE Peira Y Martina
12 Fairytale Of New York … The Pogues
13 Santa Claus is Coming to Town … Joseph Spence
14 Christmas Song … Mogwai
15 Noel … Serph
16 The Bell That Couldn't Jingle … Herb Alpert & The Tijuana Brass
17 Inverno a Capri … Danilo Venturi
18 Omin 〈オミン ~極楽~〉 … Jobutsu Project
19 This Isn't You … Kyle Dixon & Michael Stein
20 Minuit Aux Champs-Elysees … Herbie Hancock
21 A Boy Is Sleeping … Teiji Furuhashi, Toru Yamanaka

<メモ>
03 Intraspettro (Les Hommes) … 12月とか冬とか言うよりは、師走な感じの疾走感ある曲。

06 Le Jardin Des Delices (Serge Houppin & Henry Torgue) … フィリップ・ジャンティ・カンパニー "Voyage Immobile" の劇中音楽。少々不気味なジャケット写真は、その一場面。

08 Have Yourself A Merry Little Christmas (The Carpenters) … ここからクリスマス・ソング。まずは定番中の定番を。

09 Metontic Christmas (Metontic musicians, singers) … Metontic とは聞き慣れない語だが、手元の辞書にもないし、ネットで検索してもこの曲の情報ぐらいしかヒットしない。だが、アルバム情報などから推測するに、中南米の先住民を指す言葉と思われる。
この曲については、田舎に親族が集まった席で歌っているような、何とも素朴な味わいが良い。・・・最後の祝砲には、ちょっとビックリするが。

10 It's Christmas Time (Sun Ra presents The Qualities) … Sun Raは、基本的には、ジャズの作曲家・パフォーマー。だが、ミュージシャンとしての実績・評価が高まってきたあるとき「強い光に包まれて、土星へと連れて行かれた」云々と言い始め、宇宙や神秘主義に傾倒。神秘主義思想家の様相を呈し始める (ちなみに、Sun RaのRaは太陽神ラーを指す)。
音楽的には、ジャズやR&Bをベースにしつつ、前衛ジャズや実験音楽っぽい作品、さらには宇宙、神秘主義、古代エジプトといったものを扱った作品を数多く生み出している。その独自の世界観や音楽性を信奉する人も多い。

…とまあ、なかなかに奇矯な人なのだが、この曲についてはドゥワップがベースで、ほんわかとした感じ。宇宙観とか神秘主義っぽさは感じない。

11 Nadal Encara (Rosina DE Peira Y Martina) … 南仏オクシタニア (オクシタン地方) に伝わるクリスマスの聖歌。この地方では、オック語という独自の言語を用いていて、この曲の歌詞もオック語である。Nadal Encaraの意味は「まだクリスマス」とか「クリスマスをもう一度」とかいった意味になるそうな。
クリスマスの音楽というのは、本来こういうものであるはずなんだろう。

12 Fairytale Of New York (The Pogues) … 日本ではあまりピンと来ないが、イギリスやアイルランドでは、極めて人気の高いクリスマス・ソング。日本における山下達郎の「クリスマス・イブ」みたいな局所性と言えばいいだろうか。
今年になってBBC Radio 1では、この曲のオリジナル版を放送しないことになり、ちょっとした騒ぎになっている。理由は、同性愛者を侮辱する言葉が曲中に使われているため。

13 Santa Claus is Coming to Town (Joseph Spence) … ド定番クリスマス・ソングを、定番とはほど遠い歌い方で。
ジョセフ・スペンス御大は、8月のプレイリスト「あつくるしい曲、力の脱ける曲」にもご登場いただいている。相変わらず、どことなくチューニングのずれたギターで、テキトー千万な歌詞で、でもこれ以上ないくらい楽しそうに歌っている。

16 The Bell That Couldn't Jingle (Herb Alpert & The Tijuana Brass) … バカラック作曲の実にかわいらしい内容の歌。
自分は2010年頃から、この曲はいい曲だと主張したり、あまり知られていないのを嘆いたりとかしていたのだが、日本でも2017年に小西康陽さんの訳詞、野宮真貴さんの歌でカバー・バージョンがリリースされた (ピチカート・ファイブの二人にはなぜか「さん」を付けてしまうな…)。善き哉。

17 Inverno a Capri (Danilo Venturi) … ここからは気分を変えて、クリスマスとは無関係な曲に戻る。この曲も冬と言うよりは、師走感もとい疾走感。

18 Omin 〈オミン ~極楽~〉 (Jobutsu Project) … クリスマスが終わると、お正月まっしぐら…と言うわけで、仏教を取り入れた曲を。
Jobutsu Projectはヨーロッパを中心に活躍していた日本人ユニット。ファッション仏教ではなく、チベット仏教の楽器や念仏、声明(しょうみょう)を曲中にキチンと(?)取り込んでいる。

19 This Isn't You (Kyle Dixon & Michael Stein) … NetFlixオリジナル・ドラマの劇伴として使われていた音楽。

20 Minuit Aux Champs-Elysees (Herbie Hancock) … 映画『ラウンド・ミッドナイト』のサウンドトラックより。

21 A Boy Is Sleeping (Teiji Furuhashi, Toru Yamanaka) … Dumb Type 古橋悌二の映像作品のために作曲された音楽。
子供の頃は、眠っているうちに年が変わっていたものだった。


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