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土と雨

私たちは大切なものをいつまで大切にしておけるだろう
部屋が暗くなって映写機が回るように輪郭だけの過去が蘇る
いつもどこかで切れるフィルム
思い出せない感情はなかったことになるのかな

世界はその価値を理解した人間のものだ
私は誰かのことを理解したことがあるのかな
手紙を書いた
写真を写した
月が満ちて欠けた
ただそれだけのこと
それだけが
私にとって素晴らしかったすべてのこと

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