![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/103955266/rectangle_large_type_2_18c838ea1f69ae429ea7aa98ccdccea8.jpg?width=800)
花寄せ 野あそび茶会
花は野にあるように。
利休七則では「一輪の花からも野を思い起こせるように」と説かれています。
何もない能舞台がまるで桜が満開の山であるかのように見える、あの境地が理想です。
春のお茶会では、いつもお客様に一輪ずつ花を選んで生けていただきます。
北鎌倉・宝庵のお庭に咲く花を台に載せてお出しし、自由に入れていただく趣向です。
少し経って襖を開けると、そこには春の野が。
都忘れ、二人静、小手毬、紫蘭、
5名のお客様がそれぞれ入れられた花が、みごとに咲いています。
私はこの瞬間が大好きです。
特に作為もなく、その時の気持ちに添いながら、でも先に入れられた花とのバランスを考えながら、そこに景色を作っていく。
お茶が初めての方でも、特になんの説明もしなくても、そこには北鎌倉の春の野が広がっています。みなさますばらしいなぁ、といつも感嘆するのです。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/103955952/picture_pc_58b598774302997b499ed4d1de1e18c7.jpg?width=800)
シャガとシダが加わっています。
花入は後藤久慶さん作
花月の「三友之式」では、この花寄せが組み込まれていて、香、茶、花の「3人の友」として楽しみます。
そこから思いついて、お茶をお出しする前にこの「花寄せ」をお客様にお願いするようになったのですが、亭主からの一方的な働きかけではなく、一緒に茶席を作り上げていくようで私としては気に入っています。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/103956005/picture_pc_7b035a8d35cea501964687d4e418a4c4.jpg?width=800)
亭主からは山躑躅を生けました。
花入は角居康宏さん作
北鎌倉の春の野に遊ぶひととき。みなさま堪能いただけましたでしょうか。。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/103956253/picture_pc_f4b99c2be33c70e635798931ec1ee5b0.png?width=800)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?