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定番のラベリングはあまり信用できない。

本を読む。映画を観る。
そういうことをしていると、いわゆる「人気/話題」というラベルがついている作品は似たり寄ったりのものが多いな、と感じてしまう。

もちろん、この世に溢れたコンテンツに真のオリジナルなんてものはなく、すべては何かを基盤としてできたものではある。しかしその四則演算がどれだけ素晴らしいか、が評価の基準になってくる。
その式が、あまりにも似ている、という話だ。
使っている公式は一緒で、代入する数字、キャラクターやら舞台やら、監督やら声優やら主題歌やら、が異なるだけなのではないだろうか。なんて調子乗ったことを思ってしまうことがある。

そしてそれに気づいている人が多くないからこそ、蔓延してしまっているのではないだろうか。

元ネタとして擦りに擦られているものは結構ある。旧約聖書のアダムとイヴ、蛇の誘惑の部分なんか、耳にタコができている。と、思えるのも、その話を知っているからであり、調べようと思わなければインプットはされないかもしれない。

大学4年間、書店でアルバイトをしていて「売れる本≠良い本」であることを痛感した。
結局、多くのコンテンツに触れ、自分の感覚を研ぎ澄ますことで、どれが自分にとって栄養価の高いものであるかを判断しなければならないのだ。

だからといって人気や話題を毛嫌いするのも違うだろう。
なぜ人気なのか。どうして話題なのか。
世の傾向を把握するためにも、触れてみることが重要になる。その上で、何を言うかはこちらの自由であるはずだ。

表現の自由と言いながら、制限が厳しくなっているのもまた事実であり、それが似たり寄ったりのコンテンツの羅列を生み出しているとも言えるかもしれない。
それに逆らうだなんて大それたことは実力も勇気もないのでできそうにないが、自分のなかに確かな指針を持っていたいという気持ちはある。

そのためにインプットをし、こうしてときに考えをまとめるためにアウトプットもする。まとまっているかは別として。

そしてたまに、それに共感してくれる人が現れればいいと思う。
多くなくていい。少しいるだけでも、人は強くなれる。

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