秋のくる頃
冷やし中華が大好きです。
しかし世間的には、麺類界で最弱と言っても過言ではないほど人気がない麺料理だと思います。
というより、みんな夏が過ぎると同時に存在を忘れ去ってしまうので、麺類人気ランキングには参加すらできていないのかもしれません。
一年中出してるお店なんて見たことないし、家で作らない限りは夏しか食べられないものなので。
でも夏以外は食べたらダメなんて、そんなルールはないので、私は一年中いつでも食べたいです。
季節外れな話題だな〜と思われるかもしれませんが、あえてこの寒い時期に、理想の冷やし中華への愛と執念をここにしたためさせていただきます。
さて、一口に冷やし中華と言っても思い浮かべるものは人それぞれかと思うのですが、長年、私の中での冷やし中華といえば「レモンちゃん」でした。
生の細〜中ストレート麺と、レモン風味の醤油だれが各3袋ずつ入ったセットで、地元では4月ごろから店頭に並び始めます。
県外にはあまり流通していないようなのですが、一応カルディに置いてあることもあるみたいで、一度だけ見つけて購入したことがあります。
夏場に地元に帰ることがあれば絶対に買って帰るほどの好物なのですが、この付属のたれが本当においしい。
そしてこれに合わせる具材は、適度にたれを吸う錦糸卵、歯触りが良く瑞々しいきゅうり、塩気のほどよいハム。
それだけで最高です。
わかめとかもやしとかトマトとか、そういうものたちが加わることがあっても良いけれど、基本的にはこの3種だけのシンプルなものがベストです。
これが私の中の冷やし中華の理想像でした。
しかし夏が来ても、今住んでいる場所では肝心のレモンちゃんは全く手に入らず、コロナ禍で帰省もできなかったので他のもので代用するしかありませんでした。
試しに麺とたれがセットになっているタイプの冷やし中華をいろいろ買って作ってみましたが、どれもいまいちです。
麺はわりとなんでも良いような気がするのですが、美味しいたれの冷やし中華を好きな時に食べたい…!
そこで私は、記憶を頼りにレモンちゃん風のたれを自作してみることにしました。
醤油、レモン汁、中華スープの素、お酢、砂糖、ごま油…このあたりを味見しながらどんどん混ぜる。
なかなか難しくて、手間をかけたわりに再現度はいまいちでした。
何度かチャレンジしましたが、結局あまり美味しくないししっくりこなくて、諦め半分でミツカンの瓶タイプの冷やし中華のたれを購入してみました。
これがなかなかどうして、美味しいではありませんか。
しかもいろいろと試してみて気がついたのは、冷やし中華に一番適した麺は、極細縮れ麺だということです。
レモンちゃんのたれはたしかに美味しいし今も食べたいけど、普段はこの組み合わせで全然良い。
たれは瓶のタイプだし、麺はいつでも手に入るし、これなら一年中、好きな時に美味しい冷やし中華を食べられる…!
最高だ!!!!!
これに気づいた昨年の夏は、心ゆくまで冷やし中華を堪能しました。
最後に一つ、冷やし中華には弱点があります。
何の食べ物にしても食べすぎると飽きはくるものだと思いますが、冷やし中華は特に飽きる。
これこそが冷やし中華が夏限定たる所以であるのかもしれません。
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