【ポーカー】2bp SBvsBB ディフェンス側のポラライズ【10NLz】

最近ポットオーバーベットをされる頻度が明らかに減りました。流行が変わったのでしょうか。


10zのハンドレビューをしていきます。

PokerStars - $0.10 NL FAST (6 max) - Holdem - 6 players

BTN: $10.61 (106.1 bb)
Hero (SB): $8.40 (84 bb)
BB: $12.52 (125.2 bb)
UTG: $12.81 (128.1 bb)
MP: $14.32 (143.2 bb)
CO: $13.18 (131.8 bb)

Hero posts SB $0.05, BB posts $0.10

Pre Flop: (pot: $0.15) Hero has Ks 7s
4 folds, Hero raises to $0.32, BB calls $0.22

Flop: ($0.64, 2 players) Ts 9c Kh
Hero bets $0.21, BB calls $0.21

Turn: ($1.06, 2 players) 2h
Hero checks, BB bets $0.67, Hero calls $0.67

River: ($2.40, 2 players) 9d
Hero checks, BB bets $3.05, Hero calls $3.05

Results: $8.50 pot ($0.38 rake)
Final Board: Ts 9c Kh 2h 9d

BB shows Th 9s: (Full House, Nines full of Tens)
(Pre 42%, Flop 67%, Turn 82%)

Hero mucks Ks 7s: (Two Pair, Kings and Nines)
(Pre 58%, Flop 33%, Turn 18%)

BB wins $8.12

リバーはブラフ多そうだからコール。ドロー滑りが多いと予想しました。しっかりフルハウスが出てきてペイオフ。


脳内ソルバーで振り返った反省点としては、
・フロップのレンジベットがイマイチ。トップヒットは全て打つのではなくて、キッカーが良いハンドとかドローが付くハンドに絞った方が良かった。K7sはチェック。
・リバーはフォールド。大きいベットほど信頼性が高いので。ブラフキャッチは良いハンドか良い読みがあるときだけ。


反省点が合っているかどうか、GTOwizardで見てみます。

プリフロ

SB

・レイズが40%弱、リンプが10%強。参加率50%弱。

wizardは混合戦略でリンプレンジを作っているけどこれを再現するのは難しいので、レンジを若干絞って40%程度の参加率で純粋戦略レイズで参加する方が簡単。


BB

・3ベット20%弱、コール35%、フォールド50%弱。
・ライト3を打つのは、「コールで戦うには弱いけどブロッカー効果のあるハンド」Axo、Kxo、Qxo、Jxs、Txsなど。ボードカバレッジを広げるためにスーコネもライト3を打つ。A5sとA4sをライト3に回すので、A5oとA4oをコールしてバランスを取るのがおしゃれポイント。
・AJo、KQo、XTsなどはコール。4betが来たときに困るハンドは3betしない。


フロップ

SB

・チェック6割強、ベット3割強。チェックレンジが広い。
・チェックレンジが広くなるのは、ナッツのQJがお互いにあるのでナッツアドバンテージが無いこと、ドロー目の強いボードはIPの優位性がより大きくなってOOPはチェックが多くなるから。特に2ベットポットはエフェクティブスタックが大きくて、お互いのハンドレンジが広くて強いドローが多いので、ペア系のハンドは控えめに立ち回る。
・オリジナルにレンジアドバンテージがあるのは、オリジナルの方がブロードウェイコンボが多くてハイカードの多いフロップに絡みが良いから。レンジアドバンテージを活かして、エアーからエクイティを奪うイメージでレンジベットするのが有効。
・レンジベットには「ボードと絡みのあるハンド」を選ぶ。ヒット系、ストドロ、ダブルバックドア系など。Aハイのみとかポケットペアは打たない。

ここはGTOと実戦で乖離の大きそうなスポット。ベット頻度が実戦の方が高い。実戦でSBがチェックするレンジはGTOよりも弱いので、SBチェックに対してはBBのブラフレンジを広げるのが有効になりそうな印象。

K7sはレンジベットorチェック。実戦のレンジベットは大きく間違ってなさそうでした。K7ddはチェック、K7ssはベットとかでも良さそうです。Kを一部チェックレンジに残せれば。


BB

SBレンジベットに対して

・レイズ1割、コール6割、フォールド3割。
・エアーと弱いポケットはフォールド。ポケットペアは進展しにくいからターンリバーがつらい。
・絡みのあるハンドはコール。ヒット系、ストドロ、ダブルバックドアなど。
・レイズは2ペア+の強いレンジと、KQやKJなどの良いトップペア、QxsやJxsなどのストドロでQJをブロックするハンドをブラフに回す。


ターン

SB

・チェック4割、ベット6割。
・wizardはベットサイズを33%、50%、75%、ポットオーバーの4種類で使い分ける。
・33%サイズの頻度は2割弱。弱いストドロ、QQ、JJ、Kヒット弱キッカーなどのマージナルハンドが多い。
・50%サイズの頻度は2割弱。AA、Kヒット強キッカーなどの強めのハンドが多い。
・75%サイズの頻度は1割強。レンジは50%サイズとほぼ同様。
・ポットオーバーの頻度は1割。フラドロ、セット、ストレートなどのナッツ絡みのハンドが多い。

傾向としてはナッツになり得るハンドほどベットサイズが大きくなることが分かりました。混合戦略を採用していて、どのベットサイズにも頻度のあるハンドが多いです。例えばAAは4種類のどのベットにも存在します。ただ、この戦略を人間が再現するのは不可能なので、2サイズくらいで運用するか、1サイズで統一するか。2サイズで運用するとしたら小さいサイズはマージナルなトップヒット主体、大きいサイズはセットやストレートなどのナッツ主体みたいな感じになりそうです。


BB

SBチェックに対して

・ベット率33%、チェック率66%。意外とベット率が低い。
・ベットサイズは33%くらいの小さいサイズと、75~ポットオーバーの大きいサイズを使う。レンジアドバンテージもナッツアドバンテージも有るのでどちらも使いやすい。
・ベットレンジはQJ周りと、ハートのフラドロが多い。Kヒットは何かついている方が打てる。

この展開のSBは実戦だとナッツレンジが薄い傾向。エアー~トップヒットくらいの弱いレンジになりがちなのでブラフが通りやすい。エアーを狙って小さく打つのも、リバーでポラライズを狙って大きく打つのも有効そう。


SB

SBチェック→BB75%ベットに対して

・6割強フォールド。Aハイ、ガット、ポケットペアなどの弱いところは降りる。
・ヒット系、AA、QQ、JJなどの良いハンドでコール。レンジ全体が弱いのでQJoなどの強いハンドもコールで回す。コールレンジがキャップされないように。

実戦ではQJをチェックコールで回すようなプレーヤーはほぼいないので、SBがコールするレンジは実質キャップされそうです。


リバー

SB

AAで謎ドンクを打つのは理解できませんでした。


BB

SBチェックに対して

・チェック7割、ベット3割。思ったよりも打たない。
・SBがマージナル、BBがポラライズの形になる。ナッツレンジが拮抗するのは、SBにK9やT9などのフルハウス、QJのストレートが存在するから。
・ベットサイズは60%くらいと、ポットオーバーで使い分ける。
・60%くらいのサイズには、KTの2ペアみたいなマージナルな強いハンドを入れる。ポットオーバーはQJのストレート、K9やT9のフルハウスなどを選ぶ。ブラフはQx、Jx。ストレートブロッカーでショーダウンバリューが無いハンド。

実戦ではフルハウスもストレートもBB側が多いです。もしSBのナッツを強いプレーラインに全て回してしまうと、弱いプレーラインでSBが持ち得るハンドで一番強いのはAAとかAKになります。そのケースを想定すると、BBは9ヒットより強いハンドとエアーでポラライズするのが良い戦略。SBがコールしてもフォールドしてもEV0に追い込むと、中央のポット分のEVがプラスになります。これをされないためにSBはナッツを一部レンジに残したいところです。


SB

SBチェック→BBポットオーバーに対して

・Kヒットのみはだいたいフォールド。
・抵抗するのはナッツでチェックしたレンジが主役。KKとかTTとかQJとかそういうハンドを選ぶ。Kヒットでコールするのは、AK、KJ、KT、K2。AKはキッカーで勝てる可能性があるから。KJはQJとかJ9をブロックするから。KTはT9をブロックするから。K2も22をブロックするから。

実戦では大きいベットほどブラフ頻度が足りない。「ベットの大きさと信頼度は比例する」とポーカーの本に書いてありました。大きいベットには迷ったら降りておけば間違いなさそうです。


2ベットポットでリバーで大きいベットに直面したら、トップヒットはキャッチに向いた良いハンドか良い読みが無い限りはフォールド。ナッツにペイオフしないように気を付けたいです。

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