【ポーカー】3betポット、OOPのAA【10NLz】

SBの3betが一番コールされやすい気がします。


10zのハンドレビューします。

PokerStars - $0.10 NL FAST (6 max) - Holdem - 6 players

BTN: $14.10 (141 bb)
Hero (SB): $10.00 (100 bb)
BB: $11.25 (112.5 bb)
UTG: $7.63 (76.3 bb)
MP: $19.82 (198.2 bb)
CO: $10.00 (100 bb)

Hero posts SB $0.05, BB posts $0.10

Pre Flop: (pot: $0.15) Hero has Ad Ah
fold, MP raises to $0.25, 2 folds, Hero raises to $1.00, fold, MP calls $0.75

Flop: ($2.10, 2 players) Tc 9h 6c
Hero checks, MP bets $1.19, Hero raises to $3.00, MP calls $1.81

Turn: ($8.10, 2 players) 9c
Hero bets $6.00 and is all-in, MP calls $6.00

River: ($20.10, 2 players) Jc

Players agreed to run it twice.

River #2: ($20.10, 2 players) 4h

Results: $20.10 pot ($0.00 rake)
Final Board: Tc 9h 6c 9c Jc 4h

Hero shows Ad Ah: (Two Pair, Aces and Nines)
Board #1 : (Pre 77%, Flop 3%, Turn 0%)
(Two Pair, Aces and Nines)
Board #2 : (Pre 78%, Flop 3%, Turn 0%)

MP shows 7c 8c: (Straight Flush, Jack High)
Board #1 : (Pre 23%, Flop 97%, Turn 100%)
(Straight Flush, Ten High)
Board #2 : (Pre 22%, Flop 97%, Turn 100%)

MP wins $9.60

プレーを振り返ると、フロップはミドルカード主体のボードなので、MP側にセット、ドローなどの絡みがあるハンドが多そうな印象。3betポットのAAはセットにペイオフするのはある程度仕方ないので、現状勝ってるハンドに捲られないように大きめのベッドか、チェックレイズしてファストプレーしたいと考えました。ターンで入れきるためにチェックレイズを狙うことにしました。

ターンはストレートもフラッシュも完成させる9cが出ましたが、依然としてQQ、JJなどには勝っているのでオールイン。チェックしてオールインされたら降りられないから、こちらから入れた方が良いと判断しました。セット、フラッシュ、ストレートにはペイオフ覚悟。結果的にはストフラが出てドローイングデッド。


反省点
・AAのエクイティを実現するために頑張り過ぎた可能性があります。9cはフラッシュが完成するカードなのでフラッシュに捲られたのと、セットやストレートも相手に多いフロップなので負けてるハンドが多いです。ターンで諦め気味に立ち回って良かったかもしれません。


レギュラーの意見を知りたかったので師匠にプレーについて聞いてみると、「チェックレイズを選択して、それにコールされてクラブはかなりきついんでターンで諦めます。フロップのチェックレイズをコールする相手にはセット、オーバーペア、トップヒット、フラドロ、コンボドローがありますが、9cは相手のレンジに強烈にヒットするカードで危険です。ラグだったらオールインも良さそうです。」と言ってました。

AAのエクイティ実現のために頑張りすぎだったみたいです。バリューターゲットはQQ、JJ、ATsくらいしかいないのに対して、ペイオフするのがフルハウス、フラッシュ、ストレート、トリップスとかなり多いです。オールインしたらQQ,JJ,ATsはコールしないかもしれないので、このオールインは「勝ってるところにはコールされて、負けてるところには降りられる」ミスバリューベットになってそうでした。


GTOwizardでもプレーラインを見てみます。

プリフロ

SB

・SBvsMPの3bet率は8%強。感覚的には頻度が少ない。ブロードウェイスーテッドやJJ-TTが一部コールするからかもしれない。
・コールドコールは2%程度。ポケットペアの一部と、ブロードウェイスーテッドの一部。ポケットペアはセットマイン的な意味合い。ブロードウェイスーテッドはポケットペアと相性が良くて、効率良くボードカバレッジを広げやすい。またAJs、KQsとかは4betされたら降りるのが勿体ないからコールで戦いたいのでそういう意味でもコールドコールに向いている。ポケットペア+ブロードウェイスーテッドをコールドコールするのは、BTNのコールドコールと同様。

実戦の相手のSBのコールドコールレンジは、99以下のローポケットが主体で、たまにAxsとか、そこそこのブロードウェイオフスートが入っている。KQsとかAJsは純粋戦略で3betする相手が多い印象です。


MP

SB 3betに対して

・フォールド7割。ブロードウェイオフスート、ポケットペア、Axs、Qxs、Jxsあたりは降りる。QJs、QTs、JTsを降りるのは、AQ、AJ、KQなどのブロードウェイコンボに対してドミネートされて厳しいから。
・コール1割。コールして戦うレンジの主体は、「4betして5betオールインが返ってくると勿体ないハンド」でAKo、AQs、AJs、KQs、JJ、TTあたり。ボードカバレッジを広げるためにスーコネやポケットペアの一部もコールする。
・レイズ2割。刻み4betは5betオールインにコールできるハンド(AA-QQ、AKs)が主体。刻みライト4には3betをコールしにくくてブロッカー効果があるハンドを選ぶ。AQo、KJs、KTsなど。4betAIはAKoとQQ。AKoはAA、KKをブロックするのと、QQなどのポケットにコールされたときにエクイティが残るのが良い。QQはAK読みでポケットペアにコールされてフェイバリット取られるのを防ぐため。

ここは実戦との乖離が大きいスポット。実戦の相手は3betフォールド率が30~50%くらいのことが多い。4betの頻度はGTOよりもむしろ少ないので、コール過多になりがち。ポケットペア、ブロードウェイスーテッド、ブロードウェイオフスート、Axsなどが広くコールしてくる。


フロップ

SB

・ベット4割、チェック6割。AKのようなブロードウェイコンボが弱いボードはオリジナル側に相性が悪いからチェックレンジを広くする。
・ベットは50~75%サイズの大きめのCBを打つ。レンジを絞ってポラライズする戦略。オーバーペア、ドロー付きの2オーバーが多い。
・AAはクラブ有りの方が小さいベットサイズの頻度が高くて、クラブ無しは大きなベットサイズの頻度が高い。クラブ有りはターンリバーも戦いやすいから小さく、クラブ無しは壊れやすいからファストプレーしたいので大きく。

実戦の相手はJJ-77あたりがMPのディフェンスレンジの本命のうちの一つなので、ナッツレンジはセットのコンボ数の差でMPの方が有利になるはず。一方でMPの3betコールレンジにブロードウェイオフスート、Axs、ローポケットなどのエアーも広く存在します。レンジベットでエアーからフォールドを取りに行って、強く抵抗されたら諦める戦略も有り得そうです。


MP

SBチェックに対して

・チェック5割、ベット5割。
・ベットするときはだいたい33%サイズの小さめを選ぶ。SBのチェックレンジにはクラブ無し2オーバーなどのエアーが多いので、そのエクイティを奪いに行くイメージ。レンジアドバンテージを活かしたレンジベットが効果的。

相手のCB率が高い場合にはチェックで回ってきた場合の相手のレンジがエアーヘビー。お手上げ状態の相手にはGTOよりも高い頻度でブラフを打つのが効果的。


SB

SBチェック→MPレンジベットに対して

・フォールド5割、コール2割、レイズ3割。
・エアーはフォールド。2オーバーのクラブ無しは降りる。
・コールは進展性のあるマージナルハンドを選ぶ。JJ、88、AT-JT、KJ、QJなど。AKccやAKhhは相手のドローに対してショーダウンバリューがあるのでコールに回す。コールレンジのフラッシュを残す。
・レイズはAA-QQなどの壊れやすいオーバーペアと強いドロー。AKo、AQoのAc含みや、フラドロなど。


ターン

フロップはSBチェックレイズ→MPコール

SB

・チェック2割、ベット8割。かなりベット頻度が高い。
・ベットサイズは33%くらいの小さいサイズで刻む。バリューはフルハウス以上のナッツレンジ、フラッシュ、ストレート、AA-QQまで。ブラフはAKo、AQo、KQoのクラブ含み。

ここはチェックレンジが広いと予想していましたが逆でした。チェックが多くなると考えたのは、フラッシュが完成するカードが落ちるとお互いにナッツが増えてナッツレンジが均衡して打ちにくくなるから。広く薄くベットする戦略は予想外でよく分からないので、どのように良いのかMPの戦略を見て考えます。


MP

SBレンジベットに対して

・フォールド3割弱、コール6割弱、レイズオールイン2割弱。
・フォールドするレンジはエアーとJJのクラブ無し、JTなど。ストドロはフラッシュ目とフルハウス目があるので引いても負けるかもしれないので降りる。
・QQ、JJのクラブ含み、AKoのクラブ含みはコール。
・フラッシュ、ストレート、トリップスはレイズ。SPRが小さくて降りしろが無い。

SBのレンジベットでQQ-JJ、ストドロなどのマージナルハンドにプレッシャーがかかることが分かりました。フラッシュが完成するカードが落ちると、フラッシュ絡みで無いハンド(ワンペア、ストドロ系など)が相対的に弱くなって、弱くなったレンジに対してプレッシャーをかけにいく作戦としてレンジベットが有効だと理解しました。AAは弱くなったレンジに対してのレンジベットのバリューレンジ。


ターンで薄くベットする戦略は意外でしたが、安いブラフでフォールド過多を取れる可能性があるので良さそうです。ワンチャン実戦でも使えそうですが、バリューを取りに行くというよりもフォールドを取りに行くベットなのでバリュー側のAAでやりたいかというと微妙です。またフロップのチェックレイズで既にフォールド過多を取れてそうなので、ターンでもう一度フォールド過多を取れるかどうかも怪しいです。「強いレンジにはブラフしない」のはマイクロレートの基本なので、ここでは損切りしてもっと簡単に利益出そうな場面でのベットのために取っておくのも全体戦略として有りだと考えてます。


フォロースルーとしてレンジベットがコールされた後のリバーの戦略も見てみます。

リバー

フロップSBチェックレイズ→ターンSBレンジベットの展開を想定

ラグが落ちたとき

・オーバーペアは全てオールイン。ブラフはブロードウェイオフスートのクラブ持ち。ラグが落ちてナッツの変化無くて、SPRが小さすぎてオーバーペアの降りしろは無い。


クラブが落ちたとき

・AAのクラブ無しはチェックフォールド。お互いにクラブ持ちのコンボが多いのでエクイティがかなり小さい。



以上となります!自分の中ではターンで3枚目のクラブ落ちたらAAクラブ無しはチェックフォールドで諦めが良いと考えてますが、GTOwizardのようにレンジベットする戦略も有力です。相対的に弱くなったレンジに対してプレッシャーをかけるレンジベットも、引き出しの一つとして持っておいていつか試したいです。

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