2020.06.17.研究室会議レポート

初めまして、今週の研究室会議のレポートを担当するM2の鈴木です。個人でnoteをたまに更新しているので、お時間ある方はコチラを是非ご覧ください。

zoomを利用した研究室会議は早いもので今回で6回目となります。未だに慣れなくて、たわいもないことをコメントするのにも神経をすり減らす始末。。。繋がりが絞られた世界でのふるまいを身体が拒否しているようで、如何に自分の身体が保守的であるかを思い知らされています。

去年までの研究室会議では終わった後に研究室で駄弁って、時には呑み屋に行って、議論を深める「延長戦」が存在しました。それを懐かしむ身体はどうしてもそれを欲してしまうんですよね。前々回くらいから研究室会議後に「SpatialChat」導入され、オンライン空間上に一定範囲内での距離という概念と共に「β版延長戦」が生み出されました。少し身体側により戻されたオンライン空間はなんだか心地いいんだけど、それでもなお「帰り道がないのがさびしいなあ」なんてつぶやいてしまう。なんてわがままなんだろう。笑

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ゼミ後にオンライン上で駄弁る一同(6/3の様子)

僕にとって身体が切り離された世界で過ごす時間は従前の身体を見直す時間となりました。今日もそんな身体をパソコンの前において、みんなの発表を聞きます。

まず、B4によるプロジェクト【stk】(ステッカー制作)。リサーチの能力はとても高くて、聞いている身としてはとても勉強になる事例研究の数々、ここから実際に作るというリアリティの中で良いものにしていってもらいたいです。

「男の子的カッコよさ」を目の前に盛り上がる男子群(僕もベイブレード!ゾイド!みたいに少しはしゃいでいました)でしたが、一歩引いてみると「コモンセンスの押し付けになってやいないか?」となんだか冷めてしまう気持ちも。自らに刻み込まれた「カッコよさ」は簡単に覆るようなものではないにせよ、それが当たり前でないことに自覚的でなければいけないなと感じました。既存のデザインの模倣ではなくて、しかもそこに表れてこなかった新しい価値観が見られたらいいなあと大きな期待を寄せています。

コメント 2020-06-17 195640

ステッカーとロゴの事例研究及びスタディの様子

つづいてはB4個人発表。今日は塚本、虎戸、成定、本多、渡邉の5名。

塚本君の「当たり前を不安定に捉えていく」発表は卒業設計を進めていくうえで視点の獲得にとても役立つもの、というか定石として頭の隅に置いておくといいと思いました。物事を多角的にずらしていく、色々な主体になりきって違いを作り出していく。お笑いでいうならこれが「ボケ」で、我々は建築を手段として「ツッコむ」わけですね。

以前、東京藝術大学大学院で漫才に関する卒業制作をした最上あやさんの記事をネットで見かけたのでこの場を借りて共有したいと思います。最上さんは千原ジュニアさんがラジオで発したこの発言を元に分析を始めたそう。これが結構面白いんです。

”ツッコミとは笑いをフチ取りすることによって、より引き立たせること”

ニッポン放送「千原ジュニアのRPM GO!GO!」での発言

ボケの性質もツッコみ(フチ取り)方によって意味や広がりが変化するんですね。どんなに平凡なボケもツッコミ(建築)によって上手くフチ取ることができればいかようにもいい状態が作れる、かもしれないわけです。それを意識して制作の全体を俯瞰すると少しは整理しやすいかなと思いました。

コメント 2020-06-17 200012

最上さんの卒業制作より

塚本君に限らず、それぞれが独自の視点を持っているとは思うけど、少し真面目に向き合いすぎている気もしています。ちょっとしたズレが「ツッコミしろ」になってブレイクスルーするかも?議論の引き金を用意することが巡り巡って大きな学びに繋がるのではないでしょうか。幸いにも門脇研にはたくさん脳みそがあるので使い倒してやりましょう。

最後に修士。現場を進める同期たちは着々と進んでいる模様…。僕も追いつけるように頑張ります。M1の皆さんはまだ興味の発散フェーズなので、過ごし方を考えて戦略を練りましょう。同期内で興味をぶつけあったり、定期的にカタチにしたりnoteに都度文章化すると、思考の整理になるのでおススメです☆ミ

また、今回も時間いっぱいまで個人発表が伸びてしまい、ルームツアーは次回へと延期に…タイムキープはもちろんですが、発表は要点を絞って議論の時間を増やせるように個人個人で頑張りましょう!

日々、僕たちの「普通」は更新され続けているし、特にこんなご時世だからこそそれを敏感に感じ取ることができる。身の回りの出来事に目を配っていきましょう!

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