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NKZ_2019【Day3】前編

東京理科大学西田研究室・明治大学門脇研究室の合同ゼミ「NKZ2019」

「建築映像を撮る」をテーマに、3日目前半はゲストの能作さんと仲本さんのお二方に「建築映像」のレクチャーをして頂いた。

ゲストクリティーク(敬称略・順不同)
・能作淳平(JUNPEI NOUSAKU ARCHITECTS/建築家)
・仲本拡史(東京造形大学映画専攻非常勤講師/映像作家)
・伊藤孝仁(tomito architecture/建築家)
・冨永美保(tomito architecture/建築家)

■能作さんレクチャー

■自分の作品を説明するのに映像をよく使う。
神泉のリノベーションでは施行中に録画をずっと回しており、建築の主旨とは関係ない作業風景の動画もある。完成物と映像の印象がだいぶ違った。
ある手法の部分だけ抜き出してプレゼン用に作り直すととてもよく伝わる。(神泉では作る手順のストップモーションアニメ)


■「撮影方法・編集方法」と「説明内容」の関係について
①撮影点の固定→物体を説明できる
ex.神泉のリノベーション、高岡のゲストハウス
②対象物の固定→環境を説明できる
ex.さんごさん、瓦屋根SDR
③言葉の固定→概念を説明できる
キーワードについてインタビューする
富士見台トンネルTalk(成瀬さんインタビュー)


■物体×環境・・・「三角アングル」
プレカットせずにボルトだけで作れるようにしたい、屋根の勾配を揃えるジグが欲しいということで製作した。
映像はkeynoteで編集した。映像に補助線を入れることで、いろんな角度に対応することを説明している。


■対象物×言葉・・・「さんごさん」
動画の最初にダイアグラムと言葉でコンセプトを示した。
島のものを違った使い方をしたら新しい価値が出てくるのではということで、テーマを4つ提示しそれぞれにストーリーを説明した。
対象物をさんごに絞っていろんな角度から説明
ーサンゴテラゾー
ーデジタル一眼で撮影(レンズにスタビライザー付き )


■仲本さんレクチャー

■映像作品「水際の来客」
・建築動画に置き換えてみると...
・動物をモチーフにした動画を多く制作している
・動物が人間世界を蹂躙していく
■カメラそれ自体が作者である可能性
・🦀そのものが作者なのではないか?
・🦀のプロポーションは16:9、つまり最もフォトジェニックな生き物
・優れたモチーフであり、カメラが選んだモチーフともいえる
■🦀にとってカメラとは?
・置いたカメラの前に止まってポーズを取っているようにも見える
・カメラの形が🦀にとって安心感のあるものなのか、自分の体を隠すのにちょうどいい大きさなのか
・つまり🦀とカメラは相思相愛の関係にあるのではないか?
■ハイビジョンカメラ
・人間の眼以上に情報量を得ることができる
・🦀は人間の自分にとっては小さいもので観察対象である
・しかしカメラを通して見えるもの(細かい🦀のエラ呼吸など)から、🦀が自分を見ているようにも思えてくる

■住宅について
・およそ建築は人間の体を想定して人間のために設計されている
・例えば、ゴジラの見る街と人間の見る街は違う
・この映像では人間にとっての住宅を🦀にとっての住宅に置き換えている
・🦀ならではのモノとの関わり方が有り得る
■建築動画とは?
・そもそもドキュメンタリーや映画は建築をどう撮るかに面白味がある
・例えば、リュミエール兄弟の"工場のドア"は建築の存在あってこそ
■ヨリス・イヴェンス ー die bruce the bridge
・カメラならではの豊かな視点
・距離の変化をよく捉えている
・映画が始まった時からこういうものを撮るモチベーション
■シャーリー・クラーク ー bridges go around
・実験映画
・映像のコラージュ
・音が重要になってくる
■ハラン・レーエン(フランス)

■後編(講評)に続く...


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