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💗*愛詩*💗

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私の詩は、ほぼノンフィクションの感情そのまま。 経験しないと出ない想いを綴っています。 だから、私にとって詩は短いドラマ。 愛する誰かへの短いラブレターなのです。
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2021年4月の記事一覧

―渇望―

―渇望―

気の抜けたサイダー.

ベタベタと纏わり付く甘さだけ残る.

渇く…渇く.

求めるものとは裏腹に.

砂地の心.

ああ.

なんて退屈なんだろう.

今の私は.

刺激の無い 気の抜けたサイダー.

たつ泡はもう.

無いというのか..

―是耶非耶 知るよしもなく―

―是耶非耶 知るよしもなく―

創れる未来がある.

だから惜しまないよ.

君達は若い.

どんな風にも.

変えるエネルギーを持つ.

究極の選択が目前に迫ったら.

迷うことなく若さを生かす.

創れる未来に期待するからだ.

自分では.

見ることもないだろう遠い未来の.

変化に耐え得る.

弾ける可能性を信じるからだ.

若さ溢れる君達の.

創る明日が..

愛ある地球でありますようにと.

―二人というより一人―

―二人というより一人―

時の赦す限り.

抱いていたい人がいる.

それは、その.

つまり…

そういうソレというわけでなく.

ただ.

呼吸も鼓動も.

一つに溶け合って.

ふれ合わせた皮膚が.

自然にまじりあって癒着して.

どうにも二人..

繋がるほどに…

―透明な手紙―

―透明な手紙―

気がかりは.

風にのって.

あなたの心に.

そっと…

引っかかったりはしないかな?

新しい種を植えました.

毎日毎日.

水をやります.

どんなお花が咲くのでしょう.

どんな香りを放つでしょう.

そんな私の日常の.

いずれはわかる気がかりよりも.

今は遠く届かない.

あなたの心が気がかりなのです.

風は運んでくれるでしょうか…

風は届けてくれるでしょうか…

―戯れの日々―

―戯れの日々―

経験して.

色々なことを理解できるようになってから.

時の流れが急激に.

はやく過ぎると感じるようになった今.

解らないことだらけだった幼き頃は.

一年が…

月ごとに彩りかえる季節が…

とてもとても長く.

一日一日が.

鮮明にくっきりと脳に染み込んで.

長く…とても長く.

ゆっくりと流れ.

まるで永遠のように……

幼き脳が追いついていないだけで.

なんてことのない戯れの

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―囲われの中―

―囲われの中―

歪みを隠し.

巨大な多数決悪.

目に見えない支持という人質.

躍らされる価値を見失うプライド.

そんなものの為.

自意をのみ込み.

クリアをうたう網の中でおよぐ.

現実を歪ませて.

多数の中の安心だけを求め.

大海を汚し.

大海を知ろうともしない.

違和感をおぼえても.

いつしか.

おぼえた違和感すら恐怖になり.

これでいいのだと.

声を合わせることに夢中で.

網に

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―抜粋(又は、ロックでない奴ロクデナシ)―

―抜粋(又は、ロックでない奴ロクデナシ)―

賛辞はお前にしか言わない.

言う必要が無いからだ.

他からお前がどう見られようと.

他から自分がどう見られようと.

それは全く関係の無い事だから.

お前に対する賛辞の念は.

お前にしか告げない事に決めたんだ.

チープな格好のつけ方に.

興味は無いから.

―普遍―

―普遍―

夜明け前.

見上げる空.

控えめに輝く散り散りの星.

思い思いに.

それぞれ.

生命の安らかな眠りをのせて.

流れてゆく.

我先にと地平線の彼方.

静寂は束の間.

白白と明けてゆく空.

朝日は今か今かと.

ステージ裏でスタンバイ.

ほら.

もうすぐ.

生命が溢れ.

踊りだすように朝が来る.

―詩―

―詩―

どうして私は詩を書くの.

声には出せない声があるから.

どうして私は詩を書くの.

伝えきれない言葉がつまるから.

どうして私は詩を書くの.

語り明かせる人がいないから.

どうして私は詩を書くの.

虚勢をはるより素っ裸が好きだから.

どうして私は詩を書くの.

吐き出す事で実感するの.

命も.

心も.

―うつつ―

―うつつ―

足早にすり抜ける人の背に.

朧にかかる誰かへの思い.

一方向を遠目に見やる少女の.

期待と不安にみちた瞳.

苛立つように踵を鳴らし.

スキの無い人の強さへの羨望.

此処はざわつく森の中.

沢山の人いきれ.

なのにズンと孤独を纏う.

不条理に埋もれ.

矛盾にまぎれ.

騒々しくも.

音も無いほどに悲しい.

いつ切れるともわからない.

細い細い糸を手繰って.

束の間の安穏を

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―流転―

まだ目覚めぬ鳥より先に.

大地に謳うは.

花弁に滴る朝露の花.

人知れず淋しげ.

人知れぬ気安さ心地よさ.

見え方は各々の移り気.

大袈裟な浮世事.

我関せずとその命.

摘まれる花の博愛.

摘まれぬ花の潔浄.

花びら伝いにその心.

大地にしっとり沁みわたる.

―未完の魅力―

―未完の魅力―

愛も過ぎればバイオレンス.

利己主義の塊.

化物と化す.

欠落の魅力.

完璧なものは.

人には造れない.

経過の中で.

つくられてゆくのが人だから.

愛故に.

愛だけにとどまらず.

過ぎれば総て.

バイオレンス.

―罪な夢の先―

―罪な夢の先―

君をみつけた夜に似た夜.

散りばむ星を点に見立てて.

君の眠りに橋を掛ける.

えられない現実を.

夢に託して.

夢に翻弄され.

夢に温もりを求めた..

叶わない夢の欠片.

醒めた瞳.

冷ややかに僕たちを憐れむように.

濃い...

夜の幕をおろすだけ.

永遠持続の.

恋の罪.

―菫―

―菫―

路地裏の.

朽ちたコンクリート壁の下.

ひっそりと咲く.

濃い紫の小さな山花.

こんなところに.

何故やってきたのか.

ひっそりと.

何故身を隠すように...

君は君で.

充分に.

胸はって綺麗といえる花なのに..