今日の日経平均株価は下がりました……が、権利落ち日なので気にする必要はありません
今日(2024年3月28日)の日経平均株価40,168.07円は前日比594.66円安(-1.46%)でした。大幅安だと思う人がいるかもしれませんが、それは間違いです。
値下がりの理由は今日が権利落ち日だからです。
発行会社の株式を決算日をまたいで保有していると配当金を受け取ることができます(無配当の企業の場合、配当金はゼロです)。
権利落ちは、配当を受け取る権利を有している株式が、配当を受け取る権利を失った場合に発生する株価の下落を意味します。
今回は、権利落ちがどのようなものかについて解説しようと思います。
1.権利落ちとは
まず、一般的な説明をします。
権利落ちとは、配当が有る株式の価値が、配当が無い株式の価値に下落することです。配当金が貰える最終日(月末最終営業日の2営業日前)を『権利付き最終日』、権利付き最終日の翌日(配当金が貰えなくなる最初の日)を『権利落ち日』といいます。
1株当り市場株価(以下では単に「株価」といいます)が100円、配当金が3円の銘柄の配当金の権利落ちをイメージしたのが図表1です。配当金3円が貰える権利付き最終日の株価が100円であれば、理論的には権利落ちが発生すると配当相当額3円が株価から控除されるため、権利落ち日の1株当り株価は97円に変化します。
つまり、株価の構成要因には株主が受領できる配当金が含まれていると考えます。
【図表1:権利落ちのイメージ】
2.今日のケース
2024年3月の権利付き最終日は3月27日、権利落ち日は3月28日です。
3月27日(権利付き最終日)の一株当たり株価終値が100円、一株当たり配当金が3円の場合、権利落ち価格は97円です。
3月28日(権利落ち日)の一株当たり株価終値が98円の場合、一株当たり株価は+1円と考えます。配当金は2~3カ月後に入金されるからです。
このため、投資信託は未収配当金として基準価格を調整します。
【図表2:権利落ちによる株価の調整】
今日の日経平均株価の下落のうち、権利落ちによる影響額は約260円でした。日本の上場企業の決算日は3月末に集中していますから日経平均株価の下落の約半分は権利落ちの影響です。
なので、今日の株価下落は特に気にするほどではないのです。
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もう少し詳しく知りたい人がいれば、この本を参考にしてみて下さい。
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