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Mリーグドラフトの日に思うこと

■2023-24シーズン ドラフト

6月30日。Mリーグ各チームの契約更改発表から、あっという間に待望のドラフトを迎え、誰が指名されるかドキドキしながら観ていました。

結果は・・・!!

★BEASTJapanext
猿川真寿プロ(連盟)
菅原千瑛プロ(連盟)
鈴木大介プロ(連盟)
中田花奈プロ(連盟)

★セガサミーフェニックス
醍醐大プロ(最高位戦)

★赤坂ドリブンズ
浅見真紀プロ(最高位戦)
渡辺太プロ(最高位戦)

指名された皆さん、おめでとうございます!!
Mリーグで縦横無尽に活躍してください!!

つい先日、赤坂ドリブンズの越山監督のロングインタビュー記事が出ていましたね。全文を読んで、私もTwitterでいろいろ書いたのですが。
結局140文字では書ききれないことも多いので、改めて私が思う「Mリーグ」の姿をつらつら書いてみます。

■チーム戦という要素

Mリーグという枠組みの中で、最重要ポイントがこれですよね。
基本的に麻雀は個人競技です。Mリーグ発足前に、プロが参加するチーム戦は夕刊フジ杯くらいしかなかったと思います。ポイントを共有して麻雀を打つ。これはこれで、特にメンタル面で麻雀に影響が出そうな要素ですね。
Mリーグの「最高の個人競技が、最高の団体競技になる」というキャッチコピーは奇しくも越山監督が書いたそうです。

私もアマチュアとしては普段からかなり麻雀を打っている方だと思いますし、年に数回はチーム戦にも参加しているので少しは感覚が分かるつもりです。(とは言え企業スポンサーが付いて高額賞金が懸かっている状況とは比較にならないでしょうけれど。)
チームメイトと励まし合いながら麻雀するのは楽しいです。メンバー同士で応援し、勝てば祝福し合う。個人戦では味わえない要素です。

Mリーグの各チームも、それぞれ個性的な選手がチームメイトになってチームカラーを醸成しているのも面白いですよね。

■メンタルなゲーム

前段でも少し触れましたが、麻雀はとてもメンタル面が重要なゲームです。
これは麻雀経験がそこそこある方なら、体で覚えているのではないでしょうか。

麻雀は一局どころか、対戦相手を含む全ての一打ごとに局面が刻々と変わります。
そんな中で自分の選択が裏目に出ることも当たり前のようにあるし、凡ミスや実力不足から負けてしまう場面も少なくない。

そんな中で投げやりになったり、動揺したり、萎縮したり、怒りに任せて暴牌を打ったりしていたら実力を発揮しきれず、当然成績も安定しないものになります。
トッププロでさえ、メンタルに左右される場面がないわけではない。

そういう中で、チームメイトの存在があれば心の支えになり、冷静になれることもあるのではないでしょうか。逆効果になるパターンもあるでしょうが、どちらかと言えばプラス効果に働く方が多いと予想します。

■運ゲーでもある

当然、運の要素も大きいです。

配牌やツモ牌、ドラの枚数、偶然役、打点、テンパイ速度、対戦相手のシャンテン数や判断、1牌の後先、打牌の噛み合わせ・・・全てが影響した上でなお、「アガリは早い者勝ち」というシビアなルール。しかもゼロサムゲーム、つまり全員の合計スコアが0になるため、誰かがプラスになればその分誰かがマイナスになってしまいます。

つまり、めちゃくちゃ理不尽なゲームなわけです。

Mリーグ発足当初、藤田晋チェアマンが「麻雀なので、(圧倒的な実績と実力のある)多井隆晴プロがワーストスコアになる可能性もある」と懸念していたほどですからね。
実際、2022-23シーズンは私の推す魚谷侑未プロがワーストスコアでしたが、その圧倒的な実績と実力はプロアマ問わず周知されているわけで。
トッププロの皆さんが「膨大な打数を打たないと実力差は出ない」というのも分かります。
2022-23シーズンで個人スコアが大きくマイナスした選手の中にも、「まさか」と思われる実力者が何人もいましたね。

■門外漢から見えるもの

私は麻雀プロではないですし、麻雀ビジネスに関わったこともないので業界内部のことはそんなに知りません。ですので、2018年に刊行された多井隆晴プロの『多井熱』からの受け売りと、漏れ聞こえてくる断片的な情報に基づく意見になってしまいます。
もちろん、私なんかがMリーガーの方や関係各位に偉そうに言えた義理じゃないのは重々承知の上です。

Mリーグ、引いては麻雀業界そのものが、まだまだ安定したものに見えません。

特に収益面が課題で、藤田晋チェアマンの想いによって支えられている部分がとても大きいように感じられます。

Mリーグは6シーズン目に突入して行きますが、まだまだ草創期を脱していない
9チーム目の誕生と新しい選手の加入で、ここからもう一段ブレイクしてくれれば次のステージも見えるかもしれませんが。そうなると、BEASTJapanext の 中田花奈選手 はキーマンになり得ますね。

ひとりのMリーグファン、サポーターとしても是非、これからもっともっとブレイクして、麻雀熱を高めて、メジャーなMリーグになって欲しい。切実にそう思っています。

だからまだまだ、

「麻雀の成績だけでサポーターを満足させる」(※できてない)とか、「所属選手への利益追求」(※できてない)とか、そんな余裕はないんじゃないでしょうか?

「何万半荘打ってないからどうのこうの」とか言う前に、シーズンに定められた試合数でどうやって結果を出すかを追及した方がいいんじゃないでしょうか?

(ちなみに私個人も最近、仲の良い麻雀強者から
『麻雀の結果で「仕方ない」とか「無理だった」とか言うな。自分の成長が止まるだけだ』
とアドバイスされてハッとしたところです)

何万半荘とか確率が~とか、専門的な議論はプロ団体内部だけでやっていただいて、Mリーグは別物と捉えて欲しいものです。

大勢のファンが、麻雀に魅せられて期待しているんですから。

「熱狂を、外へ」

から始めましょうよ。

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