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爆ぜて夏

春がいつの間にか死んでたし、いつの間にか茹だる暑さが近くなっていたし、いつの間にか湿度が私を抱きしめて離さない。やめてね、ハグは好きな人とだけがいいの、なんてね。

1年のうちの半分がもうすぐ終わるんだな〜。だから何、と言われたらなんにも返せなくなってしまうけどね。
私は大人になれたかな。
もうすぐ、あとふた月で18になるこの体は何を掴んだろうか、何を捨てたろうか。
諦める心だけは確実に持てた。諦めることは悲しいだけじゃないって、自分を許すための手腕であることに気づけたのはなかなかでかい。ようやったぞ、私。
ただ忘れない心は捨てられなかった。いつまでもいつまでも、記憶の色が変わっても尚気づかないから苦しい。

ここまで来たらもはやどうすることも出来ないほど定着したと思っていたマインドを少しづつ覆せた時、生きているという気持ちになる。
子供の私の遺影だけ抱いて、大人になりましょうね〜。

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