コント『ガチャ』の解説

※※ どうぞ動画を見てからお読み下さい ※※

コント『ガチャ』
脚本・演出 高山 銀平

2017年1月 カカフカカ企画第24回本公演『カカフカカVR』にて上演
(『カカフカカVR Blu-rayディスク』に収録)


僕はスマホゲームというものをほぼパズル系しかやったことがないので、
このコントは友人同士の会話やCMなどから仕入れた知識で考えたものです。
なので偏見に溢れていると思います。
(実物の確率は劇中のような厳しさではないのでしょうが、こういったくだらない見栄からこぼれ出た嘘で苦労した小学生は少なくなかったのではないでしょうか)


クリーチャーの衣装は簡単なイメージしか支持してませんので、
役者の皆は頑張ってくれたと感謝しております。

中でも女性陣の衣装は《現実の服装にファンタジー要素を足す》というトリッキーな支持で困らせたと思います。

なぜ現実の服装がベースなのかと言いますと、
クリーチャーのセリフが《処女が決して言いそうにないこと》なので、
(主人公の少年は処女が言いそうにないセリフを聞いて瞬時にハズレを引いたことを判断したのです)
現実世界の女性が男性経験を匂わせるセリフをマッチさせるためでした。


実は女性陣のセリフ(処女が決して言いそうにないこと)は当人たちに考えてもらったものを多く採用しました。

「好きでもない人の方が私燃えます」
「気持ちいいってより、満たされてる感じかな」
「え?本来はそこに入れるものなんですか?」
「セックスする人ー?」

この中に一つだけ僕が考えたものがあります。
ヒントは劇中当人を大変滑らせてしまいました。(その子には殴られても仕方ない)


最後の最後に出てくるクリーチャーは台本上では、


クリーチャー 【IN②、ポーズSE15、『生涯処女の大天使』か別のキャラのセリフ、どちらかをいう】
少年     【最高のリアクション or 自分の首を絞める】

※台本『カカフカカVR 第二幕』より抜粋


という指示でした。

少年役はいつどのステージで自分が『生涯処女の大天使』を当てることができるのかわからない状態で舞台に立っていたのです。

映像では、

「それを見たの、お父さん以来です」

と、クリーチャーはいいます。

一見、「あれ?処女っぽいぞ」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、
落ち着いてお考え下さい。これは今まさにその貞操をどこぞの馬の骨に奪われてしまう直前のセリフではないですか。
そうです。これでは『生涯処女の大天使』ではありません。

少年役はよくぞこれを一瞬で判断して悔しがってくれたと思います。ファインプレーです。
(演劇でファインプレーって何?)


クリーチャーの中で僕のお気に入りは、飛脚姿で、

「え?あっしですかい?」

が、進化してスーツ姿になり、

「え?それ私のことをおっしゃってます?」

というセリフに変わるところです。

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