見出し画像

流れの意識は大事。アントラーズと広田弘毅からの学び(2161文字)

 週末のガンバ戦は完敗してしっかり悔しかったのですが、そこから色んなことを考えてみたので書き綴ります。サッカーも仕事も何なら人生も流れがあって、浮き沈みの繰り返しだよね、という事を改めて感じたのでした。ちなみに、人生の流れを学んだことを書いた前職の退職エントリもお時間ありましたらご一読いただけますと嬉しい限りです!

 先日のガンバ戦、1-2で負けちゃいましたね。前半にしっかり決め切られて、後半立ち上がりに点が入っていれば流れは変わっていたかも、、とタラレバを考えちゃいますが、ガンバがあっぱれでした。

 試合の点だけみると、染野がどうとか早川取とたんちゃうか、とか色々ありますし、戦術云々も色んな意見が出てますが、あくまで僕の解釈として書いていきます。

 試合全体を通じてガンバにしっかり準備をされてハメられたなと。ガンバの攻撃は痛いところしっかり突いてきていたし、結果的に同一のサイドを起点に失点。守備でも危なげない対応で前線の選手を抑えつつ、ボールも保持して時間を進められてしまったなと。アントラーズ戦にしっかり照準を合わせて臨んだ結果だと思うし、それは鹿島にも言えた話。

 ピトゥカがいない、垣田の怪我、普段とは異なるカードで戦わざるを得ない状況で、アウェー。湿度も高くピッチも滑りやすい。鹿島も同じくガンバ対策をしていたはずだし、ガンバもガンバで出場停止の選手はいた。だけど、結果は及ばず。

 ガンバの流れをもう少し遡ると3連勝のいい流れがあり、一方でその前は泥沼のような時期を過ごしていました。昨季は残留争いもして、アントラーズ以上に苦しい時期を過ごしていたと思う。既視感のあるサポーターとの意見交換もあり、チームは上向いて選手も楽しそうにサッカーしてたなぁ。

 鹿島でいうと、同じく苦しい時期から連勝を重ね、負けない戦いを続けてきました。ただ、最近はしっかり対策も打たれて勝ちきれない試合が続いたり、勝っても先々に期待が持てる状況では無かったと思います。そんな中での対決、結果が物語ったと思うし、個人的にはシーズン中にはこういう試合はあるあるだし、夏が本格化する前に課題が見えて良かったんじゃないかと。

 やはりピトゥカに頼っていた部分は大きいかったからこそ、守備周りの動きは色んなことを想定しないといけないし、逆に躍動していた荒木や常本をみると、サブ組がチームを押し上げている循環も感じました。染野だってもっとできるよね!

 少し先の流れにまで目を向けたら、ちょっと前向きになれる。ガンバだってこのままイケイケドンドンとは思わないし、お互いに紆余曲折ありながら成長して、またルヴァン辺りで対戦できたら良い試合になりそう。

 翻って僕は先週どうだったか、仕事のパフォーマンスは低調だったと思う。やることは色々あったけど、上手く回し切ることができず、出来ないことでモチベーションも下がっていました。モチベーションが下がると、周囲のせいにしたり、主体性が無くなってきて、余計に気持ちが下がっていく負のスパイラル。

 そんな中、Twitterから流れてきたこの記事を読んだ。

 詳しくは読んでもらったらよいのですが、鹿島には「立ち返る場所」がある、という点にビビッときました。それは常勝軍団であったり、献身・誠実・尊重の価値観(これは僕も仕事をする上で大切にしてる)だったり。

 流れを意識することって、単に流されるように仕事をするということではなくて、「立ち返る場所」とセットで意味を成すと思う。普段の仕事でも浮き沈みがあって、その都度一喜一憂したりしなかったりするのだけど、何でこれをやっているのか、自分の将来にどう繋がっていくのか。不安定な人間の感情や世の中に生きているからこそ、「立ち返る場所」があると強い。

 話はまた変わるけど、城山三郎の「落日燃ゆ」という小説を読んだ。太平洋戦争後の極東軍事裁判で極刑となった広田弘毅を題材にした小説で、個人的には色んな気付きをもらえました。

 詳しい内容は省くけど、広田自身も外交官として「協和外交」のスタンスを崩さず、当時複雑だった日中関係・日ソ関係の改善に奔走していたし、関東軍の暴走でいかに状況が悪化しようとも、己を全うする強さがあった。結果的に戦犯とされ、戦争を加速させた軍部関係者と同じくくりにされてしまうのだけど、広田はその結果をも自らのポリシーには反していないと受け入れ、人生を終えている。

 こりゃ流石に時代背景もあって強すぎるけど、広田自身、順風満帆な人生ではなくて、外交官として窓際にやられている時期もあった。その時も彼は焦らず、自分らしく情報収集と学びをやめず、真摯に人間関係の構築を行った結果、首相まで上り詰めている。広田にも流れの意識があったんじゃないかな。

 ガンバ戦も試合のポイントだけ見ると無駄な感情を消耗してしまいがちだし、普段の仕事でも出来ないことに目を向け続けたらしんどくなる。サッカーも仕事も流れがあって、自分はその流れのどこに位置しているのか?を感じることが大事。そこから「立ち返る場所」や目指す方向とのチューニングしていけばOK。

 僕はまだ「立ち返る場所」や目指す方向を模索しているけど、アントラーズや広田弘毅の持つ、その強さを求め続けていこうと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?