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人手不足は解消しても地方の衰退はたぶん止まらない。北陸旅行して気づいたこと②

 前回から少し間が空いてしまいましたが旅行して気づいたことを書いていきます。今回は、現在進行系で人が居なくて困っている事業者は、仮に人が来てくれて労働力が確保できても、そもそもの課題解決しないと結局沈んでいくんじゃないか?と感じたことを書いていきます。

 ちなみに前回の記事はこちらになるので、よろしければ合わせて読んでみてくださいね。

 ある旅館に連泊しました。今回の旅行はうち含め子連れ家族が3家族+うちの母親がセットだったので、拠点となる場所があると色々楽だなとなり、ネットで調べてぽちっと予約。

 旅館の佇まいやいただいたご飯などは特に気にならずお世話になったのですが、接客がなんだかなーと感じてまいました。失礼だったとか、ムゲにされたような事ではなく、単純にサービスとしての満足度が上がる内容では無かったのでリピートすることは無いなと判断した感じです。

 連泊する中で、朝晩の食事のお世話を20代くらいの女性がしてくださったのですが、僕らのニーズを汲んで動いてくれる、満足してもらえる提案をしてくれる、なんて事はなく淡々と業務をこなしていました。母親のお祝い旅行も兼ねていたので、その段取りなんかもお願いしてたのですが、うーんイマイチだったな。笑 それが悪いとは思わないし、すんごいお金を払って宿泊している訳でもないので、普通といえば普通。

 その女性も、おそらく地元の方。温泉地である為、仕事の選択肢が少ない中からこのお仕事を選んで働いているのだと思う。とりあえず働いてる、みたいな。旅館のキャパの割にスタッフの数が少ないと感じたのは、どこの田舎でも人手不足に困ってる現れなんだろうなと。

 人手が居ないから来てくれた人を雇う。それは仕方ないことのようですが、その現状を踏まえた上でもっと出来る事はあるんじゃないですか?スタッフの教育であったり、そもそもスタッフの数が少なくても維持できる規模での営業にシフトするとか。事業の価値をもっと上げて、賃金上げて、サービスの質を上げるとか。

 過去からの引き続きのサービスを続けるが為に人手が必要で、とりあえず来てくれたら労働力が確保できてOK。なんて事は現代じゃまかり通らないでしょ。実際に僕はあの宿をリピートすることは無いです。同額の宿で他の選択肢はいくらでもあるので。

 人手不足は深刻な課題でそう簡単に解決する事象じゃありません。だからこそ、知恵を絞らないといけないし、労働力不足は事業継続に大きな影響を及ぼす訳だから今から取り組んでいかないと、気づいたら会社存続出来ません!終わり!って事になっちゃうよ。

 でもそんな危機感を持っている事業者さんは少ないと感じます、ローカルにおいて。僕がやっている派遣事業でも色々な事業者さんから人手不足の相談をされますが、原因は少子高齢化だから~と思い込んでいて真剣に捉えてない事業者さんが多いこと多いこと。

 最低賃金で昭和から変わらない働き方を継続するが為に労働力が欲しいって言うて、人が来てくれる訳がない。同業他社と比較してみるとか、人手が集まっている事業者から学ぼうとか、そんなんも無い。田舎でも人手が集まっている場所はあります。事業者それぞれに出せる価値もあるはずです。

 事業者自身が魅力や価値を磨き続けなければ、人手は集まらないし、集まったとしても僕が経験したような事が起こってしまい、お客さんはどんどん質の高い事業者に移っていきます。

 人手不足で困っている事業者は、労働力不足に留まらない課題が潜んでいることを自覚しないと、あっという間に無くなってしまう。これからそんな事がたくさん起こってくると思いますが、僕が好きな事業者さんにはそうなって欲しくないから、僕らでやれる事をやるしかないよね。

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