今日からできる上級レベル英語ライティングの手法

 ライティングで重要なのは型です。あらかじめ、どんな型で書けばいいのかを理解し、よく使う表現はそのまま暗記しておくことで、時間短縮になり深いとこを伝える際にも有効です。今回は状況別でライティングの対策をお伝えします。

1.重要書類のライティング
しかし何らかの公的な文書、例えば希望する就職先へ提出する身上書、ビジネス上の重要な情報提供、学術文書、こういったものにおいては間違いは許されません。誤解を招く表現も同様です。気を付けるべきところを列記してみます。

〜基本情報〜
誰が書いたものか name and title
いつ書いたものか date, month, year
誰に対して書いたものか to whom
何について書いているのか subject
先ずはこれらのことが正確に記されている必要があります。

単語
適切な単語を使わなければなりません。辞書を使い、例文を参照し、自分が伝えたい内容を最も的確に表してくれる単語を探しましょう。

表現
センテンスはできるだけ短くする方が無難です。長くなるとそれだけ間違いを犯す可能性が高くなりますから。かといって、S+V+Oばかりを繰り返していては読み手は違和感を覚えてしまいます。適切な修飾語や接続詞の使用も必要です。

文法
時制、単数・複数、定冠詞・不定冠詞、3単現のS、などミスしやすいところは十分注意を払わなければなりませんね。
今の時代、PCのスペルチェック機能、文章校正機能、さらにはWEB上の辞書機能を駆使して、許されるだけの時間をかけて、完璧なライティングができるようにしましょう。


2.試験の英作文

辞書そしてもちろんPCなども使えない状況でライティングに取り組まなければならない試験のような場面もあります。しかも時間も非常に限られています。どのように対応すればいいでしょうか。英検1級、難関国立大学の試験問題を例に考えてみましょう。


英検1級
英検1級1次試験の筆記においては、リーディング約40問と合わせて英作文が出題され、所要時間100分のなかでそれらを解答しなければなりません。

英作文には次のような指示がすべて英語でなされます。
・与えられたトピックについて作文せよ
・導入、本文、結論の構成とし、そのなかには結論を裏付ける理由を3つ含めよ
・200語から240語の長さとせよ

例えばトピックは「日本はアメリカとの関係を再考すべきであるか?」
というものであることがありました。

"Should Japan rethink its relationship with the United States?"

英語ではこうなっています。

指示に忠実に作文しなければなりません。知っている単語を駆使して、文法上のミスをせず、語数に注意する必要があります。トピックは疑問形となっていますので、文中には必ずその直接の回答としてYes, Japan should. あるいは、No, Japan shouldn't.を記すべきです。

さらに論理構成に揺れがないこと、つまり結論は肯定なのに、否定的な内容の理由を記したりすることがないようにしなければなりません。試験は先に述べた、公的な文書とは違って100点満点である必要はありません。英検1級では75~80%の得点で合格となるようです。つまり20%くらいは減点の要素があっても大丈夫と考えられますね。


大学入試

ある難関大学の入試問題に次のような英作文が出されていました。日本文の英訳です。「生兵法は怪我のもとというが、現代のように個人が簡単に発信できる時代には、特に注意しなければならない。聞きかじった知識を、さも自分で考えたかのように披露すると、後で必ず痛い目に合う・・・・」

日本語自体が難しく、これをさらに英語にするのですから大変です。先ずは日本語をよく読んで内容を把握しましょう。

「生兵法」などという成句の英訳を知っていればその通りに書けばいいのですが、なかなかそうはいかないですね。

そういう場合は少しばかりの知識、不十分な準備、適切な訓練なくして、などと同じ意味で知っている単語で構成できる句に置き換える必要があります。

また、初めの文には主語が明記されていません。日本語にはよくあることですが英語にするにはやはり主語を必要としますね。文全体の述語は、注意しなければならない、ですから、その主語は、私たち、we が妥当だと思われます。

試験、特に難関大学の入試は難しくできています。そうしなければ受験生に差がつかず、合否を決められなくなりますからね。ですから、こちらも英検1級と同様に、70~80%の得点を得られればいい、くらいの気持ちで臨みましょう。

いずれの場合も、単純なスペルミスなどを犯さないように細心の注意を払って、できるだけ高得点が取れるように頑張りましょう。


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