音楽活動の話③ ~ つい本気になってしまう、、、

プロ志向のバンドや音楽活動をやめ、趣味のブルースギタリストに

努力の方向ちょっと間違えたかな?という20代を過ごしてきて、それはそれで得るものも大きかったけれど、プロ志向のバンドや音楽活動をやめ、違う形(趣味や遊び)で音楽と付き合っていくことにしたこのころ、地元で3つ年上のブルースハープ(ハーモニカ)奏者に出会います。

どこでどういう風に知り合ったかはもう忘れてしまったけれど、同世代でブルースを演奏する(できる)人と出会えるのは結構まれで、すぐに意気投合し、彼の行きつけの江の島・藤沢~辻堂~茅ヶ崎らへんの音楽バーに連れ回され、夜な夜な即興でブルースハープとブルースセッションするようになります。

告知をして、集客して、チケット買ってもらって、曲作って、リハーサルを重ねて、という活動を都内で続けてきた自分にとって、ブルースセッションは自由で新鮮で、何よりそれまで研鑽を積んできたブルースギターを人前で思いっきり披露できるのが楽しくてしょうがなかったですね。

湘南界隈のバーやレストランで夜な夜なセッションしたり、いろんなミュージシャンと知り合って輪が広がっていく中で、自然と「イベントをやろう」という話が持ち上がります。ミュージシャンたちでいくつかのバンドを組んで、どこか江の島・藤沢~辻堂~茅ヶ崎らへんのお店を借し切りにして、地元の友人たちを呼んで盛り上がるという企画。

自宅録音用に使っていたMTRをミキサー代わりに、同じくモニタースピーカーに使っていたパワードスピーカーをPAスピーカー代わりにして、あとはマイクやスタンドをかき集め、自前の音響システムでライブを敢行。お店に入りきらないくらいの友人たちが来てくれて、この企画は大成功しました。

ポイントは、

お客さんにとっては、地元の友人たちで集まって音楽で盛り上がれるし、新しい出会いもある。チケットもミュージックチャージもなしで、飲食した料金だけ。
お店にとっては、集客が難しい日曜の夜にたくさんのお客さんの来店と飲食オーダーが見込めるし、リピーターにもつながる。
出演者にとっては、チケット販売のノルマがないし、集客やオーダー状況によってはギャラが出たりもする。

で、お客さん/お店/出演者が三方良しの継続可能な形を考えた結果でした。

このイベントの大成功をきかっけに多くのミュージシャンや歌姫が輪に入ってきて、やがてサークル活動になっていき、このイベントは定例化していきます。回を重ねるごとにイベントは大型化し、それに合わせて自前の機材も大型化していきます。

・PAスピーカー(500W×2)
・PAスピーカースタンド(×2)
・モニタースピーカー(10W×2)
・モニタースピーカースタンド(×2)
・ミキサー(8ch)
・ミキサー(予備)
・ラックエフェクター(リバーブ用)
・ダイナミックマイク(たくさん)
・マイクスタンド(たくさん)
・キャノンケーブル(たくさん)
・シールドケーブル(たくさん)
・譜面台(たくさん)
・ギターアンプ、ベースアンプ
・汎用アンプ(ハーモニカ/アコギ用)

つい本気になってしまう。いかん

この時期、仕事はますます忙しくなってきていて、部門の責任者を任されるようになっていました。レゴからカジュアルブランドやセレクトショップを展開するアパレル企業ニューイングランドに移り、その後雑貨チェーンのアフタヌーンティ リビングを展開するアイシーエル(サザビーリーグ)に移ります。

いまの仕事と直結する、Eコマースやデジタルマーケティング(のはしり)に関わり始めたのもこのころ。

以前のようなプロ志向のバンドや音楽活動をやめ、趣味や遊びで音楽と付き合っていく。つもりが、趣味・遊びであるはずの地元での音楽活動もどんどん忙しくなっていく。サウンド・クリエイターの専門誌「サウンド&レコーディング・マガジン」の取材を受けたり、プロアーティストの湘南ライブのPAをやったり、趣味も遊びも、本気でやるほど面白いんですよね。いかん!

で、いよいよライフステージも変わってきた30代、ギターを置きます。ベースに転向(ギタリストはだいたいベースも弾ける)。しばらくして、ベースも置きます。楽器や音楽活動をやめ、仕事や生活に集中することにしました。

以降、10年ほどブランクに入ります。

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