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顔面を凝視してる 500 字日記

朝と夜、スキンケアをするようになった。

といって、レーシック手術で得たポイントで交換したまま放置していた美容液と保湿クリームを使っているだけで、無印で化粧水は買い足したものの、コストをかけているわけではない。

朝シャワーを浴び、夜湯船に浸かる生活をしているので、それぞれの後、風呂から出て鏡に向かいペタペタと顔をなで回すだけである。

見違えるほど肌がきれいになった! なんてことはないのだけれど、体をきれいに整えようと意識することは何か心地よいものであるのだな、ということはだんだん理解できてきた。

人生で一番、自分の顔を凝視してる。自分が嫌いすぎて鏡が見れなかった人間とは思えない。

肌がきれいになっているかは謎だが、顔面認識の解像度は上がってきた。ぼくはタレ目だが、まぶたが分厚くて目尻の窪みが下に大きく広がっているからそう見えるのだな、などと、気づいては頷いてみたり。

小さな変化を積み重ねて、目的のものを手に入れることがひどく苦手な人間だった。いつの間にやら、効果の程を疑いつつも、スキンケアを続けるような人間になったのだなあと感慨深く思ったり。

顔面を凝視すると、自分の変化に気づく。
そんなことを知った。

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