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大好きなウイスキーと暮らす生活が始まるまでのお話

「ウイスキーが好きです」

と、自己紹介の機会がある度にこのセリフを繰り返しています。

ウイスキーが好き、家にボトルが 2, 30本ある、退勤したらほとんど毎日ウイスキーを飲んでいる、ゲームしながらウイスキー、音楽聴きながらウイスキー、小説飲みながらウイスキー、猫も杓子もウイスキー。

でも考えてみると、なぜ好きなのかを文章にしたことはなかった気がして。

せっかく Advent Calendar という場所、強制的に文章を書かねばならぬこの機会をいただいたところだし、今日はひとつ、盛大に好きなものについてでも書いてやろうじゃないかと思って、ウイスキーについて書いてみることにします。

※「noteのみんな Advent Calendar 2021」9日目です

ずっと日本酒が好きだった

もともとはずっと、日本酒が好きな人間でした。
大学生の頃、先輩のつてで日本酒を扱うスタートアップでインターンをしていたのがその大きな理由。人生初の日本酒もそこで体験しました。

味も知らずに扱えないもんね、と試飲させてもらったそれは 4 合瓶で 4,000 円くらいする日本酒。今思えばめちゃめちゃ贅沢な初体験は、フルーティな香りと甘いお米のくっきりした味わいで。そんなの、ハマらないわけがない。

それからは日本酒が好きと公言してはばからなかったし、誰かと飲みに行く時も、日本酒が美味しいところを探してばかりいました。


ただ幸か不幸か、ぼくはお酒に特別強い体質ではありません。飲める総量で言えば平均的だとは思うのですが、ビール一杯ですぐ真っ赤になってしまうし、体調によってはすぐ眠くなったり気持ち悪くなったりしてしまいます。

だから日本酒を瓶で買って家で飲む、なんてことはあまりできなかったのです。栓を開けても体質的にすぐ飲みきる自信がないし、時間が経って酸化させてしまうのももったいない。

結果、お酒の中では日本酒が好き、くらいのハマり具合でとどまっていたのが実際のところでした。

ウイスキーとの出会い

ウイスキーを初めてストレートで飲んだのは、新宿の HUB でのこと。
仲の良い友人と久しぶりに会って楽しくご飯を食べ、そろそろいくか、と入った 2 軒目のお店でした。彼が頼んでいるからと、ノリで一緒のウイスキーを頼み、小さいグラスに入ったそれをちびりと口に含んだのが最初。

何か熱いものが通った、という感覚でした。

アルコールと一緒に複雑な何かが鼻を抜けていき、喉を滑った後胃から再びカッと上がってくる熱に驚き、口の中に残る独特の香りに「ああ、これがウイスキーか」と納得するような気持ちになりました。

はっきり言って、美味しいとは特に思いませんでした。でも同時に面白いな、とは思っていました。濃厚で複雑な琥珀色の液体。まだまだよくわからない、底の知れない味わいに興味を惹かれたのは確かです。

先輩にもらったマッカラン

突然ですが、社会人 1 年目の終わり頃、ぼくは AWS Solution Architect Professional という認定資格を取得しました。

実務経験豊富な社員でも不合格になることがあるくらい、取得難度が高い資格です。当時はまだ、社内に新卒 1 年目で取得した例はありませんでした。

だからこそ 1 年目のうちに取得してやろうと目論み、そのことを方々で公言しつつチャレンジしていたので、取得できたときにはいろんな人にお祝いの言葉をいただきました。

そんな中、ある先輩が「認定取得したからお祝いに何かひとついいものを贈るよ」と言ってくれます。
言葉通り、後日、細長くも重厚感のある包みが、家に届きました。

恐る恐る開けてみると、
そこに入っていたのが、マッカラン 10 年でした。

今ならマッカランが有名銘柄なことも知っていますし、間違いない一本を送ってくださったなあと思うのですが、当時はそんなことわかりません。5,000 円だか 6,000 円だかするとてもいいお酒を受け取り、驚きと喜びでいっぱいでした。

このマッカランがあったから、ウイスキーが好きになったと言っても過言ではありません。それくらい嬉しい贈り物でしたし、重厚感と複雑さの中に柔らかい甘味を持つマッカランは、初めて「ウイスキーって美味しいんだな」と感じることができた一本にもなりました。

そして始まるウイスキーとの生活

一本目のウイスキーに贅沢にもマッカランを手に入れてみて、いくつか知ったこと・気づいたことがありました。

まず、ウイスキーはすぐに飲み干さなくてもいいのだということ。アルコール度数が高いので、急激に品質が落ちることはあまりありません。だから、急いで飲み切る必要もありません。

ボトルを買っても長期間おいておけるので、自分のペースで少しずつ飲めるのがウイスキーのいいところ。

家にいろんな種類のウイスキーがあれば、気分に合わせて好きなウイスキーを選んで飲んだり、味を比べたり、飲み方を工夫してみたり、いろんな方法で楽しむことができます。


また品質が落ちにくいのは、ボトル一本を空ける、という意味でも、グラス一杯を飲む、という意味でも同じこと。

ぼくの場合、ストレートでウイスキーを飲むときは、ショット一杯 (30ml 程度) を 30 分から 1 時間くらいかけて飲みます。お酒に強くないぼくでも、これだけゆっくり飲んでいれば酔っ払いすぎることもなく、お酒の味わいをじっくりのんびり感じることができます。

ウイスキーを飲みながら、ひとり小説を読む時間は、本当に至福のひとときです。豊か、とはこういう時間のことを指すのでしょう。


だから逆に、ロックやハイボールでウイスキーを飲むことは比較的減りました。氷や炭酸を使っていると、どうしても早めに飲む必要が出てきてしまうからです。

体調によってアルコールが強すぎると感じる日もあるので、そういうときは、常温の水を入れて少しのばしてあげます。すると度数が下がって飲みやすくなるだけでなく、味や香りにも変化が生まれてこれまた美味しく楽しむことができるのです。

そして気づけば、、、

家にウイスキーのボトルが 2, 30 本並ぶようになってしまいました。これは完全に調子乗ってる。だいたいお酒強くないから全然減らないんですよね。いくら長期保存がきくとはいえ、さすがにアホな自覚はあります。

しかし色んな味のウイスキーを飲みたくなってしまうし、ウイスキーのボトルっておしゃれなものが多くて、収集癖をくすぐるのです。正直飾っているだけで満たされる気持ちもどこかある。いいグラスと並べてみたりとかね。

きっとこれからも、ウイスキーは好きでしょう。ちょっと飽きてビールに浮気したりもするけどね。でも好きであることに変わりはない。

そして願わくば、ウイスキーをのんびりゆっくり楽しむ豊かで素敵な時間を共有できる人が、ひとりでも増えてくれたらな、なんて。そんな思いも綴って、この note はおしまい。

おわりに

※という名の完全なる蛇足

本当は、ちょっといい話を書こうと思ったんです。
せっかく note に入社して、初めての Advent Calendar 参戦です。みんな、いいこと書いてるじゃない。だから、そういうの書こうと思って。
(個人的に好きな記事↓)

note の SRE チームのコミュニケーションについて深掘りするとか、最近社内 LT によく登壇(?)してて面白いからおすすめしてみようとか。

考えたんです。考えたんですけど、どうにもテンションが上がらない。いい感じのワードとかも浮かんではきたんだけど、手が動かない。ワクワクしない。ワクワクしないということは今書きたいものではないらしい。そもそもなんだか最近 note 書いてないし。

ということで、期限もギリギリになってしまい、いよいよいい話も書けそうにないってことで、振り切って、好きなものの話をゴリゴリしてしまったぜ。楽しいお題を書いてやったぜ。


いい感じに後続の Advent Calendar 参加者のハードルを下げられたのではないかと勝手に自負していますがいかがだろうか。

まだまだ続く 12 月。
みなさまの記事を楽しみにしてますってことで、ここが本当のおしまい。

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