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座金指数と華金の丑は無味無臭

今週のお話をしますね。

月曜はボス戦だった。
それも大ボス同士。
対戦会場は10人も入らないであろう、ザギンのシースー。
入口はセキュリティロックがあった。
たぶんプライベートでは一生来ないだろうな雰囲気。
相棒に出て来る小料理屋みたいな感じの奥の間で、挨拶も早々にのっけから大激論になった。

うちのボスは70代、人情溢れる笑顔の男。
相手、クライアントのボスはおれと同世代、インテリでアメリカ帰り。にこやかな口調ながら理論的で好戦的、目が笑ってない。
途中から一方的にボコボコ言われ放題。所詮クライアントには勝てない。
お行儀悪いから食べてからにしろよ、とも思うが、仕事で来たからには仕方ない。
そんな激論の中、全く空気を読まずに運ばれて来るシースーの品々。
ああ、これ美味しいんだろうな、と思いながら会話の合間に流し込む。
味なんか分からない。
そんな大人の嗜みで始まった一週間。

ボス戦で結ばれた紳士協定を元に、今日は同じクライアントの中堅どころの担当者と会食した。
場所はカイシャからやや離れた老舗鰻屋。
たぶん400歳くらいのオババが鰻重を運んできてくれた。
食事に並々ならぬ情熱を持つおれとしては逆に、なぜ好きでもないクライアントと飯を食わないといけないんだという気持ちになるが、良い食事の時間を過ごすと人間は幾らか柔和になる。
会食が円満に終わり、にこやかに雑談などして、同行してくれたうちのボスが用事で居なくなると突如、中堅野郎はスケジュールの短縮化と数量のアップを簡単に言い放った。
てめえ、やりやがったな。
鰻のようにヌメヌメした根性の奴め。化けて出てやる。
でも鰻は美味かったから良しとする。

今の立場、海外やってる時点で社内のリミッターは軽く超えているのだが、ストレスを抱えながらも凄まじく成果を出しているので、そろそろ事業拡大するレベルになってきた。
これまでカイシャを維持してきた諸先輩方も確かに凄いのだが、その先輩方がやった事ない事をやってみたいと思っている。
今後数年で国内と海外の拠点を幾つか建てたい。試算を重ねて十分ペイ出来ると思われる。
人が1ダースは欲しい。
英語が出来る日本人、または日本語がちょっと出来るEnglish speakerが欲しい。
読み書きが出来る技術者(何かが欠けている職人肌は要らない)、ムードメーカーな営業マンも欲しい。
来る50代は心機一転、攻めの管理職で新たな土地に根を生やしてやるのだ。

あと、一人でラーメン食べたい。味わって食べたいよう。