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一平さんに思う事

野球に疎いおれでも知っている大谷翔平の通訳だった一平さんが干されたニュースが世間を賑わせている。
おれでさえもこのニュースを聞いた時はエーッマジでー!と口走ってしまったくらいの衝撃だった。
と同時に、彼のここまでの心情を考えずには居られなかった。



1)通訳という名の影

一平さんの活躍はとても評価されたものだったと思う。単なる通訳としてだけでなく、身の回りの事やプライベートなサポートまで担っていたと聞く。
一連の報道から急にみんな一平さんをフルボッコしているが、おれはそうは思わない。彼がこれまで通訳として一流だなと思うのは、決して前に出過ぎなかったこと。よくあるのが、中途半端なプロ意識故に本人よりついつい多く喋ってしまったりする人はいるのだが、一平さんに関してはそういうヘマはなかったように思う。
あれだけの大スターに張り付いて、自身の個性を殺していなくてはならない重圧は想像を絶する苦労があっただろう。極端に例えるなら盲導犬と同じ。一平さん本人だって、公共の場であまり羽目を外す事は出来なかっただろうし、世間が何を言うかわからない。プライベートも自分の意思で選べない。そういう環境下でストレスが無かった筈がない。
これは決して大谷を責めているんじゃなくて、大変な仕事だよね、と言いたいだけです。おれも通訳の端くれとして、その重圧は感じたことがあるからです。

2)一平のサポートは誰が?

現在、一平さんはどこでどうしているのだろうか。もし自分が彼の立場だったなら、自らの犯した出来事であったにせよ、その罪の意識と失ったものの大きさに苛まれ、毎日悲嘆しているのではないか。
誰か一刻も早く、彼の側に居ることが出来る人が身柄を安全に確保すべきである。一人になりたいかも知れないが、サポートが必要な時じゃないかと思うのだ。

3)もちろん、罪は裁かれるべき

他人の金を勝手に使ったことが真実であれば、確かに悪い。やっちまったなあ。金額もさることながら、二次的には信頼関係を台無しにして、仕事の一部であるはずのスーパースターのメンタル維持に重大なダメージを与えた。
これからどう裁かれるか分からないのだが、逃げ隠れせずしっかり司法の下で裁かれて、罪を償って欲しい。

4)そして再起を

一平さんがギャンブル依存症ならば、米国なら然るべきカウンセリングプログラムがあるのでは。専門家を頼ってカミングアウトし、心の傷をメンテナンスしてもらった方がいい。
誰にでも失敗はある。失敗しない人間などいない。
人が死んだわけじゃないし、過ちを認めて相応に償えるのなら、その後の社会生活にはいつか迎え入れてあげるべきである(同じ仕事は無理だろうけどね)。
このニュースを見ている恐らく多くの人が、一平さんの一発アウトを見て悲しい気持ちになったのではないか。誰も得をしない。一件の過ちは万死に値するのか?
彼は過ちを犯した。でもそれを認め、謝罪し、償い、一度は全て失ったものを心を入れ替えて再起することが一番の社会に対するメッセージになるのではないか。
おれはそこが一番知りたい。