ドライブ・マイ・カー
朝8時。やや寝坊気味に起きたら妻子の姿が無かった。階下に降りていくと図ったかのように、急に思いついたから出掛けてきます、と簡単なラインが入った。だってこの時間に朝食も摂らずに洗濯も終わらせてもぬけの殻になるものか。何処へ行ったのかも分からない。ワクチン二日目だから家にいるんでしょう?と昨夜聞かれたなそういえば。
静かな家は少しいつもより広く感じた。朝食を摂り、部屋を片付けて珈琲を淹れたらもうする事が無かった。
村上春樹は好きというほどでもないが大体の小説は読んでいるので、この映画もいずれ観ようと思っていた。確か短編集の1節だった気がするのだが、3時間の映画に膨らませたのか。
始まりは大人な感じで冒頭からベッドシーンもあり、しかも冗長なシーンが続いたので途中で止めようかと思ってしまったくらいだ。どうせ暇なくせに。
淡々と、各キャストがそれぞれの想いを抱えたまま物語は進む。小説ではよく延々と心情の描写があるが、この映画では面白いほどそれが無いのがまた良い。
てっきりビートルズのドライブマイカーが途中で掛かるのかと思ったが結局掛からなかった。(権利の問題があったらしい)
あれがプリウスとかじゃ絵にならないけど、SAAB(サーブ)ってところに拘りを感じるよね。
かつてサーブに乗っている知人がいて、訊いたことがある。何故わざわざサーブにしたの?メルセデスやBMWではなくて?返事は一言だった。「欲しかったから」。
ところで途中で昼食タイムになり、サッポロ一番塩ラーメンを作りながら観た。一人で作るときは100均のアルミ鍋をよく使う。キャンプ飯の練習にもなるし、お行儀悪いがそのまま食べれるしね。
具は長ネギ半分と玉子。半分食べたところで昨日のご飯を投入。
だいぶ話が脱線したが、映画の方はネタバレにならないように言うなら「村上春樹らしい」終わり方。キャストも良かった。
そしてうちの家族は帰って来るのだろうか。