改めて確認が必要です

「私の父の遺してくれたマンションを、私の子に引き継がせることはできますか？」

電話でのご相談です。

おじいちゃんから孫へマンションを相続させたい、ということ。
相続人は、おばあちゃん（配偶者）、ご相談者とその弟さん（子）

おじいちゃんが「孫にマンションを遺贈する」との遺言を書いてくれているなら、マンションの所有権を孫に移転することに問題はありません。（遺留分の手当は必要ですが）
この相続に相続税はかからないようなので、相続税の２割加算も関係ありません。

でも、おじいちゃん、遺言は書いていないとのこと。

となると、相続人全員で遺産分割協議を行うことになります。
おじいちゃんの息子が存在する以上、孫は相続人ではありません。
なので、孫は遺産分割協議に入ることはできません。

教科書的にやると、誰かにマンションを相続させて、それを孫に贈与する、という形になります。
もちろん、贈与税がかかってしまいます。
それを避けたいから、ご相談いただいたのでしょう。

相続人全員が孫がマンションを取得することについて同意しているのならば、何とかやりようはあります。

でも、そもそもの話、相続人全員が同意しているのかな？
特に、弟さんが同意しているなら、その理由を知りたい。

「相続人は全員、お孫さんがマンションを取得することに同意しているんですか？」

「弟は、おばあちゃんの好きにしたら良い、と言っていますし、おばあちゃんは今別のところにいるので、マンションはいらないって言っています。私もマンションはいりません。だから、息子がマンションを貰っても反対する人はいません。」

ここはよく確認しなければなりません。

「弟さんとしては、おばあちゃん本人がマンションを相続して住むなり売るなりするのは好きにすれば良い、と言っているだけで、マンションを甥っ子が取得するとなると、話はまったく変わっちゃうと思いますよ」

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