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いろは言葉・ろ「老眼鏡」

ある調べによると、日本で眼鏡またはコンタクトレンズを使用している人は全体の7割にも上るそうです。
逆に言うと裸眼で生活している人は3割ということになります。

私は元々目がいいほうで、40歳になるまで眼鏡というものが必要ありませんでした。
それが誇らしく思った時期あったのですが、40歳を過ぎた頃からそうも言っていられなくなりました。
目がいい人は老眼になるのが早いと言われますが、その通りで、40代に差しかかったところで早々に老眼になってしまいました。

最初はよくわからずに無意識に焦点を合わせて見ていたようですが、それも限界が来たのか、肩こり・頭痛・ドライアイなどの症状が出てきて、そこに来て初めて「これはもしや老眼なのか?」と思い至ったのです。
予想は的中して、老眼鏡を使用するようになったらほどなく、不調がなくなりました。

それからどんどん度が進んでいって4・5回作り直し、今では一番近くを見るもの、少し近くを見るものと使い分け、万が一会社に持っていくのを忘れたら仕事にならないからと、会社に置きっぱなしにする用の眼鏡も作り、常時使っている眼鏡が3つもある始末です。

この老眼というやつはなった人でないとわからないことが結構あるようで、車に乗るときに眼鏡をかけなくてもいいの?とかずっとかけっぱなしではダメなの?とか、訊かれることが非常に多いのです。
老眼というのは近くが見えないだけなので、私のように元々目がいい人間は遠くは裸眼のままで見えるのです。
老眼鏡は近くのものを見るために度を合わせてあるので、そのまま遠くを見たらぼやけて全く見えません。

皆さんも一度は見たことがあると思うのですが、お年寄りの方は鼻眼鏡をしていることが多いですよね。
鼻眼鏡というのは、眼鏡を少し下にずらして鼻のところに引っ掛けるようにかけている状態を指すものですが、これも自分がなってみてはじめてその理由がわかりました。

例えば本を読んでいるときに、少し離れた場所にあるテレビを見たいとします。
すると老眼鏡をかけたままだとテレビがぼやけて見えないのです。
ただ、いちいち眼鏡をはずすのも面倒なため、眼鏡を少し下にずらして、眼鏡の上から裸眼でテレビをみます。
そうすると鼻眼鏡の状態になるというわけです。
今では私もすっかりそのしぐさが板についてしまいましたが、最初にそうしている自分に気がついたときは「なるほど、こういうことだったのか!」と妙に納得しました。

昔は老眼鏡というとお年寄りっぽい眼鏡というイメージでしたが、今はどんなフレームでも選ぶことができます。
おしゃれなフレームを選べば、老眼鏡をかけていてもちょっとおしゃれな眼鏡女子になった気分を味わえます。
いい時代になったな、と思います。


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