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みのりん&小野Dの朗読劇 『ラヴ・レターズ 〜Spring Special〜』に参加しました

2021年3月14日公演。
終わった後のこの感情をどう表現していいのかわかりません。
終わった後、というか途中から、いや、最初からすごく引き込まれてしまい、最後の方は色んな感情の大クラッシュ状態でした。この最高の二人(みのりんと小野D)が演じる物語を、現地で堪能できたことに感謝の極みしかありません。手紙のやり取りだけで伝えるという朗読する側も受け取る側も難しい内容でしたが、引き込まれ魅了され、何よりも長年の二人の信頼関係が観て取れましたね。

ゆっくりと振り返りたい所ですが、長丁場の朗読劇でありそれこそ、その場で感想を話すより難しく上手く言語化できないし、情報の伝達に齟齬が発生するかもしれませんが、とりあえず余韻に浸りながらざっと振り返って観てみましょう。それから最後にみのりんのブログを読めば全てが伝わるはずです(笑)


開演前のステージを観て

本当にシンプルです。言ってしまえば、ステージ上の小物やギミック、照明や音楽で演出するわけではないというのが既にビシビシ伝わってきました。
ステージを観て、右手にみのりんの椅子、左手に小野Dの椅子、真ん中に水が置いてある机、という配置でした。
開演を知らせる音が鳴り響き、少しずつ照明が絞られていきます。
そして、静かに物語の幕が上がりました。

開演直後は???状態

私の正直な感想です(笑)
本当にいきなり手紙のやり取りからスタートしました。私は原作もこれまでの公演も調べていなかったので、本当に初見で挑みました。「幼馴染二人の50年以上続く手紙のやりとりの物語か~楽しみだなー」程度でした。公式サイトのあらすじとみのりん演じるメリッサ、小野D演じるアンディーの名前くらいを事前に覚えたくらいでした。なので、序盤はちょっと話に追いつけなかったです(笑)

ラヴ・レターズの公式サイトより引用

<Story>
アンドリュー・メイクピース・ラッド三世と、メリッサ・ガードナーは裕福な家庭に生まれ育った典型的WASP(ホワイト アングロ サクソン プロテスタント…アメリカのエリート人種)である。幼馴染みの二人は対照的な性格だ。自由奔放で、束縛を嫌う芸術家肌のメリッサ。穏やかで、内省的、口よりも文章で自分を表現するのが得意なアンディー。アンディーは自分の感じること、彼女についての自分の意見などを折にふれてメリッサに伝える。メリッサは手紙よりも電話の方が楽で好きだ。しかし、電話で思ったようにコミュニケーションできないアンディーの手紙にはつきあわざるを得ない。

思春期を迎え、それぞれ別の寄宿学校に送られて過ごす二人。会えるのは休みで親元に戻った時だけである。伝統的な暖かい家庭に守られているアンディー。一方、メリッサはアンディーより裕福だが、離婚と結婚を繰り返す母親のもとで孤独な思いを噛み締めている。恋に目覚める季節、お互いを異性として充分意識する二人だが、どういう訳かぎごちなく気持ちは行き違い、しびれをきらしたメリッサは他の男の子とつきあってみたりする。そして、遂に決定的に結ばれるチャンスが巡ってきた夜、二人は友達以上にはなれない自分達を発見する。
大学を出た二人はいよいよ全く別の道を歩き始める…。

手紙が切り替わる時の感情の切り替えと"間"

表題で既に答えが出ていますが、この切り替わりがとても凄かったです。私は序盤、この手紙のやりとりの内容を全て理解しようとしてやめました。そしてすぐに二人の朗読に込めた感情を読み取ることに専念しました。

手紙の朗読ということで、そこまで過剰に感情表現を込めずに、しかし時に淡々と、時に激しく激情的に(主にメリッサが)手紙を朗読する二人の感情の切り替えが凄く素敵でした。

そして何よりも、”間”ですね。単純に一息入れるような感覚だったのですが、その”間”までもが感情を表しているように感じられました。実際に手紙を待っている、あるいは待っていた時間を表現しているように感じました。この”間”がとても心地良かったです。何よりも、ついさっきまでの手紙では怒ったり嫉妬したり心配したり駆け引きしたり、ふつおただったり(笑)。ぐうぐると切り替わっていながら、少しずつ時間が経過していっていることも表現の変化から伝わってきました。

メリッサについて

終わってみて正直に言えば、よくぞこの役を受けたなという心象でした。もちろん今のみのりんは、これからも必要としてくれる人に応えたい、という思いがあるのでここら辺は気になるところではあります。が、そこの詳細は別にどうでもいいことです。みのりんが前に進んでいくためには、これから先ずっと向き合っていかなければならないことなのですから。みのりんが前に進もうとしているのに、私たちがその場に留まり後ろを引きずるようなことはしてはいけないのです。メリッサの人生を一緒に生きれた(※みのりんのブログより)というみのりんの覚悟に感謝と敬意を。

そして、
相手役が小野Dだったからというのも大きなファクターだと思います。昨年の10月、みのりんのニコニコ生放送番組にゲストで出演してくれた小野Dが、役者としての想いを語っていましたね。みのりんは小野さんを、小野さんはみのりんを、しっかりと信頼しているからこそ、この二人の朗読が唯一無二の物となったと思います。

みのりんの椅子の座り方

最初は正面でも小野Dの方でもなく、少しそっぽを向いた形で座っていたみのりん。私は最初これを、最小限の舞台照明が台本に影を落としているのかな?と思っていました。実際は、みのりんは朗読をしている時やしていない時でさえ、感情を表現していました。それはメリッサの性格を表しているようでもありました。相手の手紙が長く退屈なものであれば、そういう態度を示し、感情の高まりとともに表現するみのりんが、手紙の方が得意なアンディーの姿勢を示すように正面を貫き通した小野Dと対照的でした。二人とも演じる役の性格を言葉が限られている状況でとても素敵に表現してくれていました。

最後の最後に、
メリッサの気持ちは本当にアンディーに向けられたように感じました。それは、みのりんが完全にアンディー役の小野Dの方へ身体ごと向いて座りながら朗読したからです。この時既に、みのりんはラストへ至る展開の、激流の中にいるメリッサとアンディーを想い、静かに泣いているのがわかりました。私はこの辺りが少し辛く感じましたが、みのりんと小野Dの二人の熱演に引き込まれていました。メリッサ(みのりん)がアンディーの方へ全てを向けた時、アンディー(小野D)はそれでも正面を向いていたのがとても印象的でした。そしてこの二人の物語の結末を案じました。

みのりんと小野Dの信頼関係

小野Dへの信頼がなければ、みのりんの演技はあそこに到達できないと思うし、小野Dはそれを優しく受け止めることができるとわかっています。しかし、それでもやはりみのりんの方が感情移入、というかメリッサの役を想うと一度しか合わせ稽古していない中で、この本番だからこそ湧き上がる感情とどうやって共存して演じるか、というのがとても難しかったと思います。一人でこのメリッサの役を理解して練習しているみのりんを想うと心が苦しくなります。もしかしたらきっと小野Dと役について連絡は取っていたかもしれませんし、この朗読劇が決まってからのみのりんのブログやラジオで語られる感情が少しいつもと違うようにも感じました。

重ねて言いますが、このメリッサ役は本当に色んな意味で難しい役だったと思います。どんな感情が生まれていったのか、もしかしたら10minutesで語ってくれるかもしれませんし、そうでないかもしれません。
重要なのは、最終的にみのりんの今回の演技を引き出してくれたのは、まさしく小野Dであり、だからこそ終演後のことが自然に起こるんだと思います。

最後のアンディーの朗読が終わり、メリッサの感謝の言葉が響いた時、舞台は暗転し幕を閉じました。そしてステージの二人が再び照らし出されたその一瞬、みのりんは涙を拭いながらも顔を上げていました。そうした一瞬を観れるのが現地です。また、みのりんのブログでは見られませんでしたが、今日の御衣裳の背中部分はざっくりと開いていて美しい御背中を拝見することができました。このほかも色々なことがありました。勿論、小野Dからも目が離せませんでした。
舞台袖に帰る時、みのりんをエスコートするために手を差し出す小野D、カーテンコールで戻ってきた二人は位置につく際にみのりんをダンスのパートナーのように、コマを回すように席に送ります。そして、再び向き合った二人は、みのりんから両手を広げ、小野Dは少し驚いていましたが、そこは長年の関係性が示す通り、二人は抱き合いながら、健闘し合い、称え合いました。みのりんも小野Dも全力で包み込んでいるのがこれまでの信頼の積み重ねですね。みのりんの頭をポンポンする小野Dのさり気無い心遣いがまた見ていて嬉しくなってしまいました。

みのりんの愛に応えてくれる人を私は尊敬しますし、感謝の気持ちが止まりません。

最後に

この日のみのりんのブログを読みましょう(笑)。
むしろこれまでの長々とした私の戯言は忘れてもらって、みのりんの言葉で全て上書きしましょう。いつか、この日のこととそれに至るまでのことを小野Dと語り合って欲しいですね。

いつかまた二人の共演が観れることを心から願っています。


【*追記:2021年6月12日】

2021年4月のニコ生「茅原実里のホントにっ!?」にて、朗読劇についてほんの少しだけ触れてくれました。
リハーサルでは感情を込め過ぎたのでもう少し抑えてと言われ、今度は抑え過ぎてもう少し出してと言われたという。しーちゃんはそのビフォーアフターを見てびっくりしたとのこと。小野D演じるアンディーが可愛くて好きと言ったら、スタッフからはアンディを可愛いっていう人は今までいなかったという反応だったとのこと。

2021年6月の小野Dラジオへのゲスト出演回にて、朗読劇についての会話がありました。
良い経験をさせてもらったというみのりんでしたが、小野Dが自分が演じたアンディと言い、みのりんが演じたメリッサを言う前にみのりん自ら名前を言いました。
み「シンディ!」
誰だ!?(笑)

この先も二人の共演が観たいですね。
次回のパンフレットにはみのりんと小野Dの内容も掲載されるということで、購入必至です。


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