リモートワークについて考える

 私もちょっと前からリモートワークに切り替えました。
 感染病の驚異は想像に容易いので、本当はもっと初期からそうしたかったところです。家族もいますし。というか10年前くらいから考えてました。というか学生時代から授業自体はeラーニングでよくね?って思ってた。専攻してたし!で、どうかと言いますと...

ハッキリ言って相当快適です!

人や環境によって細かいことは他にも色々あると思いますが、個人的に思うメリット・デメリットTOP3です。

メリットTOP3
1. 通勤時間の無駄、ストレスフリー
2. 周りを気にせず作業に没入できる
3. 家族との距離感が近い

1. 通勤時間の無駄、ストレスフリー
 細かいことは気にするな!これだけで十分です。ワカチコ!
 特に通勤時間が長い、乗り換えが多い、混雑しているという方はその恩恵は増大します!雨風吹こうが文字通り"どこ吹く風"です。
 ここ調べによると日本人の平均通勤時間は片道39分(往復1時間19分)だそうです。1週間(5日)に大体休憩時間抜いた1営業日分くらいにはなっているようです。
 勿論家が近い人や、通勤時間をうまく使っている人もいますが、そうしたくてもできない人がいると考えられるかが大切です。リモートワークの重要性は多様性に対応する必要があります。

2. 周りを気にせず作業に没入できる
 誰しも周りを気にして作業をしたいとは思わないでしょう。
 しかしやってる本人はメリットのようですが、管理している側からするとサボられてしまうリスクはやはりあります。
 プロジェクトとしてメリットなのかデメリットになるのかは本人次第...ではなく管理の仕方がポイントになります(この記事の趣旨になります)。

3. 家族との距離感が近い
 特に我が家は2人いる子供がまだ小さいので、いざとなった時に物理的に近くに居られるのは良いんだろうなぁとは思います。
 ちょっと曖昧な言い方をしたのは、自宅にいるなら家事や子供の面倒見てよ!と思われている可能性も否定できないからです...そもそも家に居なければ諦めもつくものも、居るならという補正がマイナスに働いてしまうのです。人というものはプラスに転じても、比較してネガティブに考えるような生き物なのです。
 (あれ?メリットのTOP3...?)

続いてデメリットのTOP3です(ここから長いです...)

デメリットTOP3
1. 作業環境の差によるパフォーマンス低下
2. 些細なことで気が散る、自制心が問われる
3. タスク管理、ワークフローがままならない

1. 作業環境の差によるパフォーマンス低下
 これは作業ツールやスペースなど物理的な障壁による要因や、うちみたいに小さい子供に邪魔されるなど仕事とは一線引いた問題によるものです。
 一見、実際問題としては3の方がクリティカルなようですが、これはリモートワークだろうとなかろうと解決すべき(できる)問題だと思っています。引っ越したり別居しろって言う方が無茶です。

 またこれのせいで2の集中できないという人も多いと思います。
 特にプログラマーやデザイナーなど高スペックを要求する作業担当者は自宅でこの環境を作れるかと言われると一筋縄ではいきませんし、会社から配送すると言ってもノートならともかくデスクトップを置くスペースも厳しいという人も中にはいるでしょう。
 (僕の場合はモニターの高さ調整に地味に苦戦しました...)
 置けたとしても会社で使い慣れているキーボードやマウス、デスクやチェアなど同等の環境が揃えられない方も多いと思います。
 普段会社に賄ってもらっている水道光熱費・福利厚生もそのありがたみが身に沁みてくるのではないでしょうか?
 一人暮らしで家は風呂入って寝るだけとスペックを最低限にしている人も少なくはないはずです。

2. 些細なことで気が散る、自制心が問われる
 会社の環境は良い意味でのプレッシャーにもなっているので、家にいるのと会社では身の締まり方はどうしても変わってきます。
 自制心が弱い人はダラダラとSNSや動画、ゲームに時間を費やしてしまうでしょう。

 先述の通り我が家の子はまだ小さく遊び盛りなので、上の子が騒いだり部屋に入ってきたり、下の子が泣いたりととにかく気が散ります。Web会議中とかマジで勘弁して欲しいです。
 普段会社で周りが賑やかでもほとんど気にならないのですが、不思議と自宅ではそうもいかないようです...
 ワイヤレスイヤホンで音楽を聴きながらもやっていますが、長時間子供の声をかき消すボリュームで密着させているのもシンドいものです。

 なおメリット2の没入できるとは似て非なるものです。あちらは管理される側の「精神的ストレスからの解放」となります。ただし適した管理をしないとデメリット2が災いしてやはり作業効率は落ちてしまいがちですね。

3. タスク管理・ワークフローがままならない
 これです。解決しないことには仕事的には一番のリスクになります。
 特に打ち合わせ、進捗確認、セキュリティ、ファイル授受など、隣に居たり社内ネットワーク内だからこそ担保されていたことが一度外に出ただけで一気にアナログ化してしまい作業コストが跳ね上がる、或いは解決法が見つけられないまま時間だけ過ぎていくこともあり得るかもしれません。


 さて、ざっとリモートワーク数日体験しての所感を綴りましたが、ここで書きたかった主旨はデメリット3の問題です。

 まずセキュリティ面に関しては外でやる以上リスクは多少増えますが、その人のリテラシーの問題の方が多く、それは社内でも変わらぬリスクです。喫茶店で仕事したりそこらのFree Wi-Fi使ったり、PCや重要書類持って居酒屋行くとか...歩くセキュリティホールですね。

 ファイル授受なども社内だからといって手渡ししてるわけでもなしに...ファイル管理もワークフローの一貫ですし、社内外関係ありませんね。
(まぁ未だにペーパーレス化できていない部分はどうするんだろう?という気はしますが)

 打ち合わせなどはzoomとかも流行ってますね。(脆弱性は問題視されていますが...)
 僕はモニター越しに顔を合わせるのに違和感があるのですが、まぁ慣れの問題のような気はします。顔合わせると"誰に向かって話してるか"などをコントロールしたりできるので、これができない気持ち悪さや"全員がゼロ距離"の違和感は残りそうですが...
 Web会議ツールはいくつか試してみましたが、画面共有とかもできて便利です。
 気持ち悪いですけど、基本的には普段からこれでいいんじゃないか?って思います。敢えて制限時間設けたり、アジェンダに沿ってくれたり、自動的に議事録(録音)とってくれたり、タスク管理ツールと連携して簡単に割り振れちゃったりできるようになったら個人的には最高ですね!
 極力会議もシステマチックにして、喋ることが目的みたいな無駄な会議は減らしたいので、ある種の歯止めになってくれないかなと思ってるところです(笑)そう、自分に言い聞かせています!

 あとこれは余談ですが別にカメラで顔映さなくてもよくないかって感じてます。正直苦手です。顔を見たり近くにいることが大切と言う人も多いですし、"コミュニケーション"という意味では僕も画面越しでなければ顔を合わせて話す方が好きではありますが、効果の程を問われると首を傾げます。相手やタイミング、話す内容次第かなと思います。
 まぁそういう人も多いと思うので、先述の通り「多様性に対応する」のが正解だと思っています。空気感も含めて無理強いはストレスの元ですね。
 なんと提言していいか難しいですが、システム的な部分と精神的な部分は切り分けた方がいいかなと思うことが多いです。
 そんなことより何より多分、Web会議の一番のハードルはデジタルがちょっと苦手な上の人達と会議するような環境準備でしょうね...(うちの会社は大丈夫だと思いますが...まだやってみてないからわかりません)

 さて、長々と書きましたがぶっちゃけこの辺は「あ、そう...」てレベルです。僕がリモートワークが普及して一番望んでいるのは、リモートワークでもしっかりコントロールされるタスク管理です。
 何を言ってるかというと、会社でスタッフが近くにいるとやはりコミュニケーションは盛んになり、タスク管理に補正がかかります。気軽に進捗を共有できたり、フォローに回ったりがツールを通さずに行われたりすることもあります。
 一見良いように見えるのですが、システム的にタスク管理を行えていないことに対するまやかしにもなっていることが多々あります。
口頭で謎のタスクが積まれていく、優先順位がわからない、前のタスクの期限が変わっていないなどリスクも孕んでいます。(経験してる人多いでしょ?)
 何より属人的な方法であるため、うまくやれても再現性が乏しいです。タスク管理をシステム的に行えていない場合、経験上100%トラブルが発生します。(したからトラブらないという意味ではないです、念の為)

 また、タスク管理はモチベーションやパフォーマンスの改善に功を奏します。無茶なタスクを振らないようにするのも勿論ですが、的確なタスクを的確な納期で与えることで目標意識が向き、そこに安心して集中力が高まります。

 人間は監視されない方が生産性は上がるというのは海外のデータでも確か出てた記憶があります。
 こちらの記事はわかりやすくまとめられており、管理セクションの友人からもたまに相談を受けて紹介すると「まさにこれ!目からウロコだよ!」とまでは言われませんが効果覿面だそうですよ。
 ただし自然界においても働きアリの法則というのもあって、2割はサボるといいます(その2割を弾いても残りの中からまた2割がサボるそうです。不思議なものです)。社内外問わず、放っておくとサボるでしょうね...
 僕の中では管理≠監視です。おそらく結構な人が監視や俯瞰になってしまっている印象です。
 このメリットを最大限に活かし継続するためには、裁量分配と細かいスプリントでのタスクマネージメントをシステム的に担保する必要があると考えられます。

 プロジェクトマネージメントがしっかりできていると環境対応できる人はリモートワークで得られる恩恵は大きいので、こういうご時世でなくとも積極的に取り入れるべきだと思いますし、そうでない場合はリモートワーク以前の問題として早急に対応すべきなんじゃないかなと思う次第です。
 また、リモートワークにしたくない人、すると効率落ちる人も間違いなくいるので多様性への配慮も必要です。チームであることと謎の一体感の演出をごちゃまぜにしている人も多いと思いますし、今後の働き方を改善する上でのキーワードになってくると予想しています。
 リモートワーク化が進んでくるといよいよPMの重要性が高まってくるなぁと思う昨今です。


最後に、リモートワークに対する上記諸々は個人的な感覚ですので、業種や職種、環境によってだいぶ違うとは思いますのであしからず...!

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