ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#217
フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒のために作成したオーディオ・ブックですが、HNSの卒業生や看護師を志す人、現役の看護師の方々の他、引退された看護師の方や教育に関心のある方々など、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。
#217 :看護師の職務内容
この内容は、看護師に次のような点に気を付けさせるように求めている。
脈拍の状態、食事の影響や睡眠の影響、また致命的な病気に共通する兆候である、ベッドで急に身を起こすことはなかったか、睡眠はいびきを伴う呼吸をするような昏睡ではなかったか、寝具がピクピク動いていなかったか。
また痰の状態についても注意すること。肺炎の時はさび色の痰、胸膜炎では泡状の痰、気管支炎は粘っこい粘液状の痰、結核では血が混じった粘っこい痰がよくみられる。
排泄物の状態についても気を付ける。便秘がちか便がやわらかいか、色はどうか、尿の色は濃いか薄いか、量は多すぎるか少なすぎるか。
ほとんどの看護師はこういうことに注意するのは自分の仕事ではないと考えているようである。
(2024年3月11日配信)
フローレンス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年・近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。