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ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#168

フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒のために作成したオーディオ・ブックですが、HNSの卒業生や看護師を志す人、現役の看護師の方々の他、引退された看護師の方や教育に関心のある方々など、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。

#168 :病人のためを思って、分別のある人が日常の会話で統計的な比較をすることの馬鹿らしさ


もちろん初産のような場合は、恐怖を感じている女性に、医師や経験豊かな看護師が特に異常なことは何もないこと、数時間は苦しいが恐れることはないと保証してあげると、妊婦が非常に勇気づけられることはもちろんある。

しかしこれは全く別の次元の助言である。経験者から、全くの未経験者に対する助言である。今述べているのは、経験もない人が苦しい経験をしている人に助言する話である。

このような助言は、一般には、どこかのだれかが熱病に罹ったけれど治ったという話をある人に聞いたから、あなたの結核も私は治ると思うよ、という類である。
(2023年12月22日配信)

フローレンス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年・近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。


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