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ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#197

フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒のために作成したオーディオ・ブックですが、HNSの卒業生や看護師を志す人、現役の看護師の方々の他、引退された看護師の方や教育に関心のある方々など、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。

#197 :的確な判断をするには、患者がどういう状態であるかだけではなく、どのようなことをしそうかも考慮に入れなければならない

名実ともに優れたある医師が、患者の友人に「回復しますよ」と保証したのを聞いたことがある。なぜだろうか。

なぜなら、その医師はその時までに順序だった一連の治療法を指示し、その患者は何年間もそれをこと細かに守ってきたからである。そしてどんなことがあっても、患者が変更できないような治療法を禁じていたからである。

このような状態について、科学的な知識を持たなくても、観察力と経験がある人ならば、科学的ではあるが体の状態について何も質問せず、脈をとるだけの医師よりも、自分の家族や同居人の余命について、はるかに正しく判断できるだろう。
(2024年2月8日配信)

フローレンス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年・近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。

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