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ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#250

フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒のために作成したオーディオ・ブックですが、HNSの卒業生や看護師を志す人、現役の看護師の方々の他、引退された看護師の方や教育に関心のある方々など、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。

#250 :英国で看護師として雇われている女性の数についての所見(第2話)

現在では、看護師とは他人の健康の世話をするすべての人を意味する。これまでの覚書で看護師という言葉を、素人と専門の看護師とで区別せずに使ってきたが、それは、ここで数を挙げた病人の看護師や子どもの保育をする人のほかにも、一時的に病人の世話をする友人や親戚がおり、家庭の母親の存在などがあるからである。

この素人の看護師は、専門の看護師と同じくらい健康のための原則について知識が欠けているようである。

また英国中の国立学校やその他の学校には、女性教師がいる。これらの学校でなんと多くの小児伝染病が発生することだろう。また、これらの学校にいる女子の比率も考えよう。

この子たちは、将来は母親、上記に記録されている6万4,600人の看護師の1人、また学校の教師となるのだ。新鮮な空気や清潔、陽光などの健康のための原則をこの子たちに教えなければ、何人かの子どもを死から救い、悪い弊害が蔓延するのを阻止することにならないだろうか。
(2024年4月26日配信)

フローレンス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年・近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。


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